今回ご紹介させて頂くのは、強香種の多いイングリッシュローズの中に合って最強の香りを持つ品種として有名な「ジュード・ジ・オブスキュア」である。我が家においては南側に植えられているのだが、南側には大きな隣家があるために半日陰条件で栽培条件が最も悪い場所で生育している。
以前、ここには「アブラハム・ダービー」「ア・シュロプシャー・ラド」と言ったいわば強健な半つるバラ品種を中心に植えつけていたのだが、カミキリムシの大被害や日陰条件による生育不良などを理由として数を減らし、今現在において生き残っているのはこの「ジュード・ジ・オブスキュア」の一株のみである。植えつけた当初は背が低くて日陰条件を余儀なくされていたが、持ち前の強健さを発揮してアーチの頂上に到達し、アーチの上で十分な日光を享受する事によって順調に生育した結果、今では3連アーチを独占するほどの大型サイズに成長している。この生育ぶりを見るにつけ、この品種を育てるに当たっては広めの場所を用意してあげた方が吉と出るだろう。
「ジュード・ジ・オブスキュア」の花色は地味なクリーム色で、テニスボールサイズの大きい丸い花となる。ここで、テニスボールと表現させて頂いたがこれは本当で、なんと言っても「花が開かない」のが特徴である。ボクの中ではこの花が開いた記憶がなく、これが「ジュード・ジ・オブスキュア」の唯一にして最大の欠点と言えるだろう。実際この画像を見て頂ければ、全ての花がボール状になっている事が分かって頂けるだろう。