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2015.05.30

shinzou's Roses コラム

shinzou's Roses ロサ・ムンディ 2015

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ボクの持論としては、バラは耐病性よりも美しさを優先するかたちで生み出されたか弱い園芸植物なので、バラを栽培するに当たり人の手入れおよび農薬の散布は必要不可欠というものがある。よってバラは病気に強いというとんでもない誤解を吹聴していたり、食用でも無いバラに対して無農薬・有機栽培といった耳触りのよい幻想的な理想を素人に押しつけるような書籍は完全にスルーしている。まして、農薬の使用はまるで悪だのように説いて回る書籍については、もうそんな書籍は焼却処分してよいとすら思っている。

そんな幻想的理想に振り回されて農薬散布をためらい、結果的にバラに病気が蔓延し害虫がたかり、手間ばかりかかる割には成果が少なく、バラ栽培の本当の楽しみを味わう事なくバラ栽培を諦めてしまっている人がいるとしたら、何のためのバラの書籍だろう。その書籍がそのような状況にさせているのだとしたら、その書籍の犯した罪は重い。非常に残念なことであるが、書店に行くと耳触りが良くてすぐに手に取ってもらうのを狙った事が透けて見える書籍が多く、結果的にボクのバラ栽培はほぼ独学となっている。

しかしながら、中には真摯にバラと向き合い、研究し、バラの特性について余すことなく書き下ろし、深い考察がなされている素晴らしい書籍があるもので、そのような書籍についてはマレーシアにまで持ってきて時間のある時に読んでいる。
その最たるものが以前もご紹介させて頂いた「つるバラのすべて」であり、つるバラを栽培している方であれば一読して損はない、素晴らしい書籍だと思う。
前置きが非常に長くなってしまったのだが、本稿の目的は書籍の紹介ではなくて「つるばらのすべて」の表紙を飾ったオールドローズ、「ロサ・ムンディ (ロサ ガリカ ヴェルシコロール)」だ。このバラを購入したきっかけとしては、完全に本書からの影響であり、「こんなに素晴らしい本の表紙になっているバラは素晴らしいバラに違いない!」と入手したものである。
大きな期待を胸に「ロサ・ムンディ」の新苗を購入したまでは良かったのだが、隣りに植えた新苗「春がすみ(一季咲き)」の勢いに飲み込まれてそれは失敗に終わろうとしていた。しかしながら2013年にそのパワーバランスに変化が訪れる事になる。それは「カミキリムシ」の大被害である。ボクが日本にいた2010年までは定期的にオルトラン粒剤を地面に散布していたのだが、ボクがマレーシアに飛んで以降2011年、2012年、2013年とオルトラン粒剤が散布される事はあまり無かったようで、結果として2013年に甚大なカミキリムシ被害を被る事になった。カミキリムシの犠牲になったバラは数多く、アブラハム・ダービー、エブリン、ウィリアムシェイクスピアなどは完全枯死。クラウン・プリンセス・マルガリータ、ウィンドフラワー、春がすみなどはほぼ半死に状態に追い込まれる事になった。つまり、勢いのあった春がすみがカミキリムシによってほぼ枯死寸前の状態に追い込まれた結果、「ロサ・ムンディ」が勢いを出してきたのだ


 

イメージ その事に気がついたのがこの写真。この写真をパッと見たとき「春がすみ復活!?」と思ったのだがそうではなく、よくよく見るとこれは「ロサ・ムンディ」だったのだ。いつの間にこんなに大きくなった!?

 

イメージこれは紛れもなく「ロサ・ムンディ」だ。想像以上に花つきが良く、葉の状態を見るにつけうどん粉などにも侵されていないようだ。

 

イメージ思ったより花弁は密だ。左右の花で微妙に色が違うのも面白い。実は、ボクはこのロサ・ムンディの性質がどのようなものなのか知らないので、その特性ついて何か書く事はここでは出来ない。

 

イメージ春がすみに押されてヒョロヒョロだった苗がまさかこんなに立派な姿になっているとは想像もしていなかった。これは今後の活躍が期待できるかもしれない。

 

イメージ順調に生育しようとしていたのもつかの間、カミキリムシによって痛恨の一撃をくらってほぼ死にかけた「春がすみ」。ボクの見立てでは相当高いポテンシャルを持つ一季咲きバラだが、数年経ってもまだこんなに小さい。バラに付く害虫は多々あるが、カミキリムシの最凶にして最悪な被害と比べれば可愛いもの。もし、あなたの庭にカミキリムシを見かける事があったら一切の情け・容赦・慈悲は無用。お手持ちのスコップで真っ二つにすべし!。

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