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2014.07.16

shinzou's Roses コラム

shinzou's Roses イングリッシュ・ヘリテージ 2014

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バラを大きく分類するとハイブリット・ティやオールドローズなど様々なカテゴリに分ける事が出来るが、今やイングリッシュローズも1つのカテゴリとして確固たる地位を築き上げた品種群となった。そのラインナップを見てみると全部が全部有名な品種では無く、マイナーな品種もある。この1カ月半にわたってご紹介させて頂いたイングリッシュローズは比較的マイナー品種が多かったと思う。そんな中、今回はイングリッシュローズの中でも有名な品種「イングリッシュ・ヘリテージ」をご紹介したい。その有名度を測るとしたら「エグランタイン」と同じぐらいだと思っている。※「エグランタイン」は「マサコ」という別名で有名な品種。

何はともあれ「ヘリテージ」について話し始める前に、まず「Heritage」の意味を再確認しなければならないだろう。この単語には「遺産・伝統」と言った意味合いがあるのだが、ボクは全イングリッシュローズを見渡しても、「イングリッシュ・ヘリテージ」ほど絶妙に名付けられたバラは他に無いと思う。
ここでボクが考える絶妙な名前ランキングを勝手に作ってしまうと5位が「シャリファ・アスマ」、4位が「レディ・オブ・シャーロット」、3位が「ストロベリー・ヒル」、3位を大きく引き離して2位が「コンスタンス・スプライ」、そして1位が「イングリッシュ・ヘリテージ」と言う感じだ。「ヘリテージ」には「ヘリテージ」と言う名前以外は付けようがなかったんじゃないかってほどに、見事にハマっている。

ここでDavid Austin RosesのHPに飛んでヘリテージのページを参照すると、「世界中からガーデン好きの人達をイギリスに歓迎しようという、「ザ・イヤー・オブ・ザ・ガーデン」にちなんで名前が付けられた。」とある。その「ザ・イヤー・オブ・ザ・ガーデン」とはどのようなものなのかは全く知らないのだが、このバラは既に作出から30年経っている。新品種が出ては消えるを繰り返すバラ産業界において30年は重い意味を持つ。ボクはこのバラからイングリッシュ・ローズらしい「伝統」を感じるし、将来的に「遺産」となる資質を感じ取る事が出来るのだ。

一目見てヘリテージと分かる美しい花様、素晴らしい香り、暴れ気味に伸ばす枝、一花の寿命は短くて2〜3日。バッサリと逝く散り方は日本人の琴線にも触れるだろう。「ヘリテージ」を形成する全ての特徴に、ボクが今まで見てきた「イングリッシュ・ローズらしさ」が凝縮されている。華々しく発表される新品種を求めるのも良いが、「イングリッシュ・ローズ」の歴史を「ヘリテージ」から感じ取ってみるのも粋な選択だと、ボクは思う。

イングリッシュ・ヘリテージ

イメージ 「イングリッシュ・ヘリテージ」2014年一番花。この渦巻き状に咲く花様は、見紛うこと無くヘリテージ。真正面から見ると、ほぼ完全な円形。それでいて整いすぎておらず、かつ崩れすぎてもいない。非常にバランスのとれた花だ。

これぞイングリッシュ・ローズと言う雰囲気を漂わせる美しい花。普通のピンクだが、普遍の人気色。黄バラや青バラは栽培に気を使うが、ピンクバラは強健で育てやすい物が多い。初心者でも安心して育てられる「強さ」や「安定感」を持つバラだ。

 

イメージ 綺麗な扇樹形で花を咲かせている「ヘリテージ」。

枝を伸ばしたがる性質なので、このような小型つるバラとしての資質が高い。

場所が許す限り大きく育ててあげたい品種だ。

 

イメージ こちらの様子を伺うように咲くヘリテージ。とげは少なめで、枝は適度な剛性をっている。つるバラとして非常に扱いやすい部類に入るだろう。

 

イメージ 咲く直前の「ヘリテージ」。

こんなにも美しい花を咲かせるのに、一花の寿命は大変短くて2〜3日でバッサリと逝く。

数週間かけて成熟した蕾が開いたと思ったらあっという間に散りゆく姿を見て残念と思う方もいるかもしれないが、花の寿命は短いくらいがちょうどよいのだ。

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