本文へスキップ

2014.06.13

shinzou's Roses コラム

shinzou's Roses クィーン・オブ・スウェーデン 2015

素晴らしいバラであるにも拘(かか)わらず、shinzou’s Rosesにおいて「クィーン・オブ・スウェーデン」を個別に取り上げることが出来るのは今回が初めてかもしれない。

「クィーン・オブ・スウェーデン」がDavid Austin Rosesから発表されたのは2004年。市場に出回りはじめてから丁度10年経った事になるが、バラ産業界において2000年代に発表された本品種はまだまだ新しい品種だと言っていいだろう。
David Austin Rosesから提供されている「クィーン・オブ・スウェーデン」に関する特性を端的に並べてみると、「色はピンク、ロゼット咲き、香りは軽いミルラ香を持ち、樹形は直立型で、小型の品種。」とのことだ。

ところで、世の中に無数にあるバラの中から、わざわざDavid Austin のイングリッシュローズを選ぶ大きな理由の一つに「香り」を挙げる人は多い。実際ボクだって香り重視でバラを選んでいるからこそ、ボクの庭のマジョリティはイングリッシュローズとなっている。しかし、David Austin のイングリッシュローズのラインナップをよく調べてみると、必ずしも全部が全部強香種というわけではなく、香りが軽い・もしくは無香とされているものが混じっている事が分かる。それは何故なのか。その答えは凄く簡単で、そのバラには香りが軽い事を補って余りある魅力があるからだ。

クィーン・オブ・スウェーデン

イメージ「クィーン・オブ・スウェーデン」の2014年一番花。非常に美しい花を咲かせるが、香りに関する印象は薄い。

 

イメージ咲き始めの「クィーン・オブ・スウェーデン」はまんまるでコロコロ、ぎっしりと花弁(はなびら)を詰め込んだ花が特徴的。一目見て、「クィーン・オブ・スウェーデン」だと分かる。

 

イメージ このように素晴らしい花を持つ「クィーン・オブ・スウェーデン」だが、ボクが最も注目している特性は花ではなくて、その樹形だ。結構な数のイングリッシュローズを栽培してきたが、こいつは最も直立型の樹形を持ち、花の部分を隠せばまるでハイブリット・ティのように直立してくれる。一番花、二番花の後は枝を四方八方に伸ばして暴れたがるイングリッシュローズの中にあって、この「クィーン・オブ・スウェーデン」の直立ぶりは際立って見える。
右側が「クィーン・オブ・スウェーデン」で、左側のオレンジが「レディ・オブ・シャーロット」。樹形の違いが見て取れるだろう。

 

イメージ 大型のバラではないので、ボクのような狭い庭では非常に扱いが楽だ。花の寿命は短いけれども、切り花にも適しているまっすぐさ。と、言うかこの写真をよく見ると「クィーン・オブ・スウェーデン」、「レディ・オブ・シャーロット」、「ジュビリー・セレブレーション」の間に挟まれている「グレイス」が、ものすごく肩身が狭そうな事になっている。
極端に育ちが悪い場合は、「カミキリムシの幼虫」を疑おう。見つけ次第ぶっ殺す・・・のは気持ちが悪いので、間接的な手法で殺(や)るとよいだろう。とは言え、ここまで弱っていると「うどん粉」や「黒点病」の発生源となるので、これは抜いちゃってよいレベル。冷たいようだが、「間引く」のも大切だと、ボクは思う。

 

イメージまた、ステムが強いので最も美しい面を上に向けて咲かせてくれるのもポイントが高い。

 

イメージ見事な樹形で咲き誇る「クィーン・オブ・スウェーデン」。これは当たりの株だった。

 

イメージ香りでバラを選ぶ事は非常に重要だが、強香種ばかりに目が眩(くら)むと「クィーン・オブ・スウェーデン」や「レディ・オブ・シャーロット」のような素晴らしいバラの存在を見落してしまう可能性がある。

 

イメージDavid Austin Rosesのカタログを開いたとき、なぜ香りの軽いバラがラインナップされているのか考えてみてみるのも無駄ではないはずだ。最後まで残れるのは10万分の1と言うDavid Austinの過酷な選別プログラムを、香りが少ないと言うハンデを持っているのにも拘(かか)わらず打ち勝って発表されてきたバラが、ただの駄バラであるハズが無いのだから。

<<Back           Return to TOP           Next>>

copyright©2002 shinzou all rights reserved.