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2014.06.10

shinzou's Roses コラム

shinzou's Roses ピーエル・ド・ロンサール 2014

行き当たりばったりの性格ゆえに庭に植えるバラも行き当たりばったりになりがちだが、新たなバラを購入する際はDavid Austinのイングリッシュローズから選ぶ事が大半なので、ボクの庭はごちゃ混ぜのカオスには(まだ)なっていないと思う。David Austinのラインナップから選べば想定をはるかに上回って大きくなってしまうといった破たんは起こり得ないだろうと言う安心感があり、その辺りは一貫したコンセプトを持つイングリッシュローズ・ファミリーがなせる技の一つであろう。

かと言って100%イングリッシュローズのみで揃えるのも保守的かもしれない。なにもイングリッシュローズだけがバラの全てではなく、他にも素晴らしいバラは沢山ある訳で、一部の品種ではオールドローズやフランスの名門種苗会社「メイアン」のバラも取り入れてみたりしている。

そんな訳で今回は我が家において「コンスタンス・スプライ」とタメを張り、文字通り双璧を成している「ピエール・ド・ロンサール」と、そして「ルージ・ピエール・ド・ロンサール」をご紹介したい。

「ピエール・ド・ロンサール」は本HPでも何回もご紹介させて頂いているし、そもそも最も権威のある世界バラ会連合殿堂入りした銘花中の銘花であり、そしてまた各地のローズガーデンで必ずと言っていい程「ピエール・ド・ロンサール」を見る事が出来るので、バラを趣味とされている方であれば一度はその名前を見たり聞いたりした事が有ると思う。
「ピエール・ド・ロンサール」はもはや一季咲きのつるバラとして確固たる地位を築き上げたバラである。花つきは旺盛でブラインドしにくく、ピンク色の美しい花を咲かせる。散り急ぐイングリッシュローズとは違って開花期間は長く、少し長すぎると感じほどだ。「ピエール・ド・ロンサール」などという優雅な名前を持つが、その枝は剛直で力強く、パワフル。ぐんぐんと枝を伸ばしたがる性格の持ち主であり、ワンシーズンで数メートルも枝を伸ばす事は決して珍しくなく、むしろそれ位が普通の成長速度だ。ついでに言うと適切な薬剤散布を怠らなければ、うどんこ病や黒点病にめっぽう強い。
「ピエール・ド・ロンサール」の特徴を挙げて行くと、欠点らしい欠点が見つからない、向かうところ敵なしのバラと言える。結果的に初心者でも育てやすく、植え付けから2〜3年で期待以上の成果を得られやすいバラだ。どこにでも売っている、もはや定番と言って良い品種だが、逆に言えば定番になりうるバラなんて、数万品種と作出されるバラの中にあってほんの僅か。こいつはエリート中のエリートなのだ。

一方で、「ピエール・ド・ロンサール」の目の前に植えつけられているのは、「ルージュ・ピエール・ド・ロンサール」という比較的新しい品種である。近所の農協にて、あの「ピエール・ド・ロンサール」という名前を冠したバラ、「ルージュ・ピエール・ド・ロンサール」。名前からしてコイツは間違いないだろうと思って手に取ったのを覚えている。もちろん、「ピエール・ド・ロンサール」という名前が付いていることから分かる通り、メイアンが作出した品種であるが、「ピエール・ド・ロンサール」とは直接的な血縁関係はなく、血統的には別物である。
ただし、世界的ヒットとなった「ピエール・ド・ロンサール」の名前を頂いたということから、こいつはメイアンの自信作であることをうかがわせる。ボクだったら駄バラなんかに「ピエール・ド・ロンサール」の名前は冠さない。

しかしこの「ルージュ・ピエール・ド・ロンサール」、買ったよいが植える場所がなかったので、繰り返し咲きという評を慮(おもんぱか)って西側のフェンス、「ピエール・ド・ロンサール」の目の前に植えたのだ。つまり、「繰り返し咲きなので、そんなに大きくはならないだろうと・・・。」しかし、西日条件で恵まれた場所ではないはずなのに、その場所が気に入ったらしく、もの凄くぶっといシュートを出しまくり、あっという間に株もとが大人の腕っぷし位の太さに成長してしまった。それでも、フェンスの高さに合わせるべく冬季の誘引でバチバチと切っていたのだが、父がこのバラを気に入ったようで、2013年からデカく成長させる方向に転換。実家から届いた写真を見てビックリ仰天の巨大樹に成長しつつあったのだ。


コンスタンス・スプライ ルージュ・ピエール・ド・ロンサール

イメージ優雅で繊細な「コンスタンス・スプライ」が散り急いだ後、時期をずらして「コンスタンス・スプライ」が満開を迎えた・・・・のは良いのだが、手前の「ルージュ・ピエール・ド・ロンサール」がめっちゃデカくなってるんですけど!なんじゃこりゃあ!?

 

イメージでっ・・・、まてまてまてまて・・・、デカいデカい。これはデカイ。このデカさは完全に想定の範囲外。この角度からは本家「ピエール・ド・ロンサール」が見えなくなってしまった。真っ赤でデカいので視線を持って行かれる。

 

イメージ気を取り直して、これぞまさしく「ピエール・ド・ロンサール」の花様、つぼみたちだ。

 

イメージボクの「ルージュ・ピエール・ド・ロンサール」はボール状になって開かないことが多いのだが、樹が成長したのか、気候条件が良かったのか美しいロゼッタ咲きとなっている。初めて見た気がする

 

イメージこのくらいの角度で見れば良いかもしれないが、やはり「ルージュ」がデカく成長しすぎているような気が・・・。ただ、「ルージュ」の元気の良さを知っているボクとしては、この先この程度じゃ済まない事は容易に想像がつく。7月末にはぶっといシュートをビュンビュンと、しかも無数に発生させてくるだろう。

と、言うわけで「ルージュ・ピエール・ド・ロンサール」のパワーを完全に見誤った。皆様も、バラを植える際は勢いも大事だが、少し考えてからのほうがよいかもしれない。そう思わされた「ルージュ・ピエール・ド・ロンサール」の巨大化ぶりである。本気モードになれば、X2倍の大きさにはなるポテンシャルが、このバラにはある。

 

イメージこうして見るとボール状になっているのが分かる。手でこじ開けてあげれば開くのだが、自然にオープンしてくれれば相当美しい花だと思う。

 

イメージいきなり主役の座を「ルージュ」に奪われてしまった本家「ピーエル・ド・ロンサール」。「ルージュ」の処遇は本帰国後に考えるとするが、「ルージュ」の元気の良さは見ていて気持ちが良いので、どうしたものか・・・。悩みは尽きない

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