本文へスキップ

2013.06.01

shinzou's Roses コラム

shinzou's Roses グラハム・トーマス 2015

イメージ

バラは庭を彩る素材として非常に優れている植物であるが故に、日本のみならず世界各国で愛されている植物だと思う。世界中で愛されているという事は、つまりビジネスの視点で見ても非常に巨大で魅力的な市場であり、世界中の種苗会社がバラを競うように開発している。毎年、各種苗会社から膨大な数の新品種がデビューし話題を振りまいている訳だが、その品種数たるやカタログに残っているだけでも数万品種とされ、その他植物を圧倒する人気ぶりだ。

消費者側、つまりバラを選ぶ側としてはうれしい悲鳴なのだが、実際問題として品種数が多すぎて何を選べばよいのか分からなくなる事が多い。当然のことながら、それぞれのバラは花形・花色・咲き方・樹形・大きさ・香り、その他さまざまなパラメータが異なっており、ともすれば自分にとっては全く期待外れの、言わばハズレ品種も数多く交じっているので、ますます悩みが深まってしまう。このホームページを訪れて頂いている方の中には、「こんなはずじゃなかった。」という経験をされた方もいるかと思われる。

自分にとって、一体何が優れたバラなのか?

それが分からなくなってしまった場合、3年に一度だけ開催される世界バラ会議によって、殿堂入りを果たした品種の中から選ぶことは、かなり的を得た選び方だと、ボクは思う。なぜならば殿堂入りしたバラは品種として優れているのみならず、世界中で愛されている事が条件であるからだ。
世界バラ会議によって殿堂入りを果たした品種は過去にたったの15品種しかない。育種過程で数十万粒の種から10年近くに渡る選別に耐えて華々しくデビューした品種でも、「3年カタログに残れば立派」という凄まじい競争社会。その中で殿堂入りしているバラとは、一体どのようなものがあるのだろうか。
初代殿堂入りを果たしたバラ。それは、もはや伝説の銘花となった「ピース」だ。ボクも初代殿堂入りのバラに相応しいのはピースを置いて他にないと思う。その他の品種としては、「パパ・メイアン」「ピエール・ド・ロンサール」「アイスバーグ」などであり、なるほど確かにバラ界において最強ともいえる品種が顔をそろえている。そしてその顔触れは、流石にメイアン強しという印象を受ける。

それに比してイングリッシュローズはどうか。世界中で人気のイングリッシュローズであるが、流石に殿堂入りの壁は果しなく高かったようで、あれほど魅力的な品種群をそろえていながら、つい最近の2007年まで殿堂入りを果たす事が出来ていなかった。しかし、ついに2008年に開催された世界バラ会議で「グラハム・トーマス」が選出された。これはイングリッシュローズ初の快挙であり、並大抵のことではない。
つまり、このバラは名実ともに最高の品種であり、世界中で愛されているバラ。まず間違いない品種と言っていいだろう。もちろん、我が家にもグラハムトーマスが植えられており、2013年5月末に満開を迎えた。下から上までまんべんなく花をつけたその姿は見事であり、殿堂入りを果たしたことによって箔も付いたようにも見える。ちなみに我が家のグラハム・トーマスは庭の改修に伴って移植されたという経験を持つが、今ある場所に活着してくれたようで、元気に花を咲かせている。


 

イメージデビッド・オースチン・ロージス
グラハム・トーマス

1983年発表

夏以降枝を伸ばしたがる比較的大型の品種で、仕立てによってはつるバラにも使える。
咲き始めは魅力的で深い黄色で、咲き進むと明るい黄色になる。咲き始めから散り際まで刻々と色調が変化するため、その他よくある黄色の品種とは一線を画す魅力がある。
カタログ上では強香種と紹介されているが、個人的には中香種だと思っている。香りはティ系。

<<Back           Return to TOP           Next>>

copyright©2002 shinzou all rights reserved.