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2010.07.25

shinzou's Roses コラム

shinzou's Roses 2010 バラと虫

最近気がついたのだが、世間一般の方々がバラに対して抱いているイメージに「虫がつくから大変」というものがあるらしい。この2,3日の間に同じ事を2人から言われてそう思った。思い返してみると、以前もそんな事を誰かから言われたような気がする。
実際にバラを栽培しているとそんな事は全く思わないのだが、なぜこのようなイメージが定着してしまったのだろう。ボクにとってシーズン中、最も手がかかるのは散水・花ガラ摘み・病気の防除・雑草処理である。それらに比べれば防虫の手間なんて、殆どないに等しい。そもそも、虫って何の虫のことを指しているのだろう。

 

イメージバラ栽培において唯一ボクが警戒している虫はバラゾウムシだけであるが、バラを育てたことが無い人が、まさかバラゾウムシのことを知っているとは思えない。

やはり各種幼虫類のことを言っているのだろうか?誤って触れると火傷するような毛虫がつけばイヤだが、バラに毛虫はつかない。せいぜい体表がつるりとしたイモ虫がつく程度であり、たとえ素手で触ってしまったとしても、刺されるようなことは無い。年に1・2回チュウレンジバチの集団生息を見つけるが、枝ごと切り取ってゴミ袋にポイすれば済む話である。

 

イメージそれともアブラムシの事か?確かにアブラムシがウザくなる時はあるが、アブラムシなんてバラに限らず大半の植物につくものなので、アブラムシなんて理由にならない。オルトラン粒材や農薬散布によって爆発的増殖を見ることは殆ど無いし、虫眼鏡で見なきゃ分からないような小さな虫が、そんなにイヤなものなのだろうか?

このように、今までバラを栽培してきてバラに虫がついて困った経験が無い。よって、虫がつくということだけでバラ栽培を敬遠しているのならば、それはとても勿体無い事だと思うんだ。


別の見方をしてみても面白い。私たちは地球上で最も繁栄している種だと考えがちであるが、実は違う。いろいろな見方があるが、今最も繁栄しているのは昆虫類だと言える。アリを例に取ってみよう。

「地球上に存在しているアリの総重量は、人類の総重量とほぼ同じ。」

 

イメージ初めて聞いた人は驚くかと思うが、これはよく言われていることである。その数一京匹とも言われ、これを換算すると人間一人当たり166万匹以上のアリが存在していることになる。つまり、そこら中に莫大な数のアリがいるって事だ。
これはアリに限った話ではない。地球上に存在する生物種の半分以上は昆虫であることを考えると、私たちの想像を遥かに超える量の虫が至る所で繁栄していることが分かるだろう。
つまり「虫がイヤだからバラ栽培はイヤ。他の花木を植えた。」とかそういったレベルで植える植物を決めてしまうことは意味が無いのだ。他の花木に虫がついていないのではなく、気がついていないだけである。
ガーデニングを始めようとして、庭に土や腐葉土を入れ、花木・草花を植えた時点でそこに虫達の生態系が出来上がる。むしろ虫が一匹もいない庭は不自然であり不健康である。また植物と虫の関係は切っても切れないほどに深い結びつきがあるものだ。それを無理やり断ち切ろうとすると、たぶんガーデニングは破綻する。
逆に虫を大事にするあまりに殺虫剤を撒いてはならないとかそういった話でもない。ガーデニングは人による介入、つまり手入れがないと、これもまた破綻してしまうものである。

 

イメージ
大切なのは人と虫との距離感だ。例えば、目の前でカナブンがヘリテージに夢中になっていたとする。でも、これが与える被害はとても軽微なものだ。ここは大目に見て放置するといった具合である。

 

イメージやり過ぎないが、放置もしないという「バランス感覚」を持ってバラと接すれば、バラ栽培はもっと楽しいものになると思うんだ。

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