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2010.07.11

shinzou's Roses コラム

shinzou's Roses 2010 バラと写真

イメージデジタル一眼レフカメラを使って撮影した画像は、コンパクトデジタルカメラで撮ったそれを圧倒する。何といっても、レンズ性能や画像素子の大きさが全然違うので、得られる結果に歴然とした差が生まれるのは当然である。しかし、現在のデジタル一眼レフの性能を持ってしても、人間の目を超えることは出来ていないと思っている。

バラは普通に撮っただけでは見たときの状況をそのまま再現することが出来ていないことが多いのだ。具体的に言うと、シャリファ・アスマやセプタード・アイルなどの淡い色合いの花を撮影した時に、周囲の背景が暗く写っていることが多い。これは、明るい花に露出を合わせた結果シャッター速度が速くなり、背景が暗く落ち込んでしまうことに起因する。逆に、背景を明るく写そうとすると、今度は肝心の花が露出オーバーとなってしまうのだ。人間の目がいかにすぐれているか分かる例である。

 

花に露出を合わせた場合
(花が適正な明るさ)
葉に露出を合わせた場合
(葉が適正な明るさ)
1/250s 1/30s
上記は極端な例として、一般的には「全面測光」で撮影すれば、そこそこ適正な露出で仕上がる。しかし目が肥えてくると、背景が暗く落ち込んでいる事が気になってしまう。この問題を解決するのがパソコン上で行う画像処理である。写真の画像処理は邪道だと考えている方は多いが、上記のような問題はカメラだけでは解決できないため、画像処理は必須となる。ボクが画像処理を行う目的。それは見た目に近い印象に仕上げるためである

 

全面測光で撮影 画像処理後
1/125s 背景だけを明るくした

画像処理は露出のミスマッチを修正するだけではない。何となく霞がかかったような画像に抜けるような透明感を与えたり、朝・夕・日陰で色が転んだ画像を適正な色に修正するなど、画像処理ソフトによる恩恵は計り知れないものがあるんだ。

現像処理ソフト <Nikon Capture NX2>

イメージ 一般的に、デジタルカメラで撮影したファイル形式は「JPEG」である場合が多い。「JPEG」は誰にでも閲覧できる形式だが、画像処理を加えれば加える程、画質が劣化する。よって、ボクは「JPEG」に加え「RAW」というファイル形式で撮影している。「RAW」の利点は、画像処理を加えても画質が劣化しない点だ。ちなみに、「RAW」ファイルを加工することを現像処理という。
「RAW」形式のファイルは専用の画像処理ソフトが必要になる。ボクはNikon Capture NX2というソフトを利用しているが、このソフトは直感的に扱えるようになっており、使いやすい。ただ15000円ほどするので、ネット上落ちているフリーの現像ソフトをダウンロードして利用しても良いだろう。
これらのソフトを扱うポイントとしては、やりすぎない事だ。画像処理を行う目的は、あくまで見た目に近い印象に仕上げるためという事を忘れてはならない。

 

イメージところで、現像処理にはパソコンのスペックが必要になってくる。以前利用していたカメラ、D70のRAWファイルは5MB程度だったので、Windows Vista, Celeron M, メモリ2Gのパソコンでもそれなりの速度で処理出来た。
しかし、カメラをD300に変更した結果、ファイルサイズは12MBを超え、今までのPCでは明らかにパワー不足となり、現像処理専用のPCを導入する羽目になった。
新たに導入したPCはNECのバリュースター。Windows 7(32bit), Core i7, メモリ4Gだ。これにより、処理速度は爆速になった。足りなかったらWindows 7(64bit), メモリ8Gにパワーアップするつもりであったが、取りあえず十分である。

デジタル一眼レフは新しいものほどよいが、欠点としてはファイルサイズがとても大きくなることが挙げられる。新しいデジタル一眼の導入に喜んでいたら、PCが激重になってしまい、PCの買い替えというとんでもない出費を余儀なくされる可能性がある。PCのスペックに自信が無い方は、D70のようにファイルサイズの小さいカメラを選ぶのも一考である。

以上でバラ写真のコラムは終了である。おそらく10人中9人は脱落してしまう内容となってしまったが、これでも極めて部分的な話をしたに過ぎない。写真はバラと同様に奥の深い世界であり、足を踏み入れるにはそれなりの覚悟が必要になる。そして足を踏み入れてしまったら最後、相当な出費を覚悟しなければならないが、写真はとても楽しいものだ。バラ写真に限って言えば、D70+中古マクロレンズを5万円で揃えることができるので、まずはそこから始めてみると、バラ栽培に新たな楽しみを発見できるに違いない。

最後に作例を2つ。これら条件設定には全て理由があり、自分で判断して撮っている。
ここまでやって初めて、バラが持っている美しさを引き出して撮れた気になれるんだ。

 

RAW→JPEG現像後データ
4.3MB
RAW→JPEG現像後データ
4.3MB
被写体 ハーロウ・カー 2番花 被写体 ジュビリー・セレブレーションと
レディ・オブ・シャーロット2番花。
使用カメラ D300 使用カメラ D300
使用レンズ AiAF MicroNikkor105mmF2.8D 使用レンズ AiAF MicroNikkor105mmF2.8D
撮影モード 絞り優先 撮影モード 絞り優先
測光モード 全面測光 測光モード 全面測光
ISO感度 320 ISO感度 400
ホワイトバランス 曇天 ホワイトバランス オート
露出補正 -0.5 露出補正 -0.7
絞り F10 絞り F18
シャッター速度 1/125s シャッター速度 1/60
背景 玄関扉を利用 ピント マニュアルフォーカスで2つの
花の間にピントを置き、両花に
ピントを合わせた。(置きピン)
構図 この場合は縦構図がよい。 構図 この場合は縦構図がよい。
RAW現像処理-1- 露出補正+0.3 RAW現像処理-1- 露出補正+0.7
RAW現像処理-2- コントラスト+10 RAW現像処理-2- コントラスト+5
RAW現像処理-3- シャドー+10 RAW現像処理-3- シャドー+15
RAW現像処理-4- 傾き補正 RAW現像処理-4- 花の明るさを少し戻す。

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