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2010.06.27

shinzou's Roses コラム

shinzou's Roses レディ・エマ・ハミルトン 2010

イメージ一番花のシーズン中は庭のメンテナンスに忙殺される日々であったが、梅雨に入り一番花が終わった今では少し時間がとれるようになってきた。
2010年の一番花で印象に残ったバラ・・・、ストロベリー・ヒルやコーヴェデイルなど既に紹介している品種はいくつかあるが、あまりの忙しさに紹介しきれていなかった品種があるので、いくつか紹介していきたいと思う。

今回紹介するのはボクの中で最も優秀な品種として確固たる地位を築き上げている「レディ・エマ・ハミルトン」である。
どのくらい優秀かと言うと、強引にドラクエで例えてみると、レディ・エマ・ハミルトンは勇者である。勇者は全ての形質が優れていて非常に使いやすいキャラであるが、レディ・エマ・ハミルトンも全く同じで、総合力が非常に高い。
ちなみに、戦士は爆発的な開花を見せるピエール・ド・ロンサール、魔法使いは最強の香りを持つパパ・メイアンってところであろう。ドラクエ世代にしか分からない極めて分かり難い例えであるが、キャラ的にはそんな感じになる。

 

イメージ レディ・エマ・ハミルトンの優れた形質を上げると、以下のとおりとなる。
・銅赤色の葉と、花色の対比が大変美しい
大変素晴らしいフルーツ香を有する。
完璧な四季咲き性を有し、コンパクトで扱いやすい。
・横広がりせず、扱いやすい
・黒点にやや弱いが、定期的な薬剤散布で防げるレベル。
・毎年、ベーサルシュートを安定的に発生させる。
このように、レディ・エマ・ハミルトンには欠点と言えるような欠点が殆ど無いのだ。

 

イメージ春の一番花、6部咲の状態。

冬季に膝高さに剪定すると、春の一番花は腰上。見事な樹形で100個以上の花を咲かせてくれる。

銅赤色の葉と、オレンジの対比が見事。

四季咲き性が良好で、樹形を乱すようなシュートは発生しない。
花後にバッサリ切り詰めると、また再び開花する。シーズン通してそれを4・5回繰り返す。ただし、夏場の花は貧弱となる。

 

イメージちなみに、ボクがバラを育てている目的は、近隣の方々がボクのバラに触発されて庭に対する意識が高まり、結果としてボクの住む街並みが少しでも美しくなればって思っているからだ。そんな目的があるので、作業中に話しかけてきてくれた方にはバラを切って差し上げることにしており、今のところ100%の確率で喜ばれている。

ある日、同僚にもバラの素晴らしさを伝えたいと突然思い立ち、サプライズでバラを持っていくことにした。ここで、何を持っていくかが問題になるが、赤はキツいし、白やピンクでは存在感に欠ける。
ここは、それを見る人に元気を与えるようなオレンジ色の「レディ・エマ・ハミルトン」が適切である。そこで上記画像の1.5倍程度の量を切って花瓶に挿して事務所に置いたところ、ボクが考えていた以上に評判であった(と勝手に思っている)。
ここで一つの誤算があった。レディ・エマ・ハミルトンの香りは思いのほか強烈だったと言う事だ。普段から庭中にバラが咲いているうえに、花粉症と風邪のダブルパンチで個々の花の香りを嗅いでもよく分からなかった。しかし、事務所に置いた「レディ・エマ・ハミルトン」の香りは他に邪魔するものが無く、広大な事務所がバラの香りで充満する事になってしまったのだ。バラの香りは人の心を落ちつける効果があると思うが、仕事中にこの甘い香りは強烈すぎたかもしれない。
しかし、本件でこのバラには人を引き付ける魔力が備わっている事が分かった。これが無味無臭のバラであれば、それを見て「キレイですね。」で終わりだが、「花の美しさ」に加え「香りのサプライズ」つきである。
その他、近所のママ友にレディ・エマ・ハミルトンを差し上げたところ、後日談として、部屋に飾ったレディ・エマ・ハミルトンの香りを嗅いだ4才の男の子が「さわやかないい香りだね」という感想を突然漏らし、母親が驚いたそうだ。
これらの体験を通して、デビッド・オースチンが追い求めた香りの芸術とは、こういう事を指していたんだ・・・。と、ボクなりの理解ができた思いである。

レディ・エマ・ハミルトン。
全ての形質が優れており、「はじめてのバラ」としてボクがお勧めしている。コイツの魅力を味わってしまうと、もうあとには戻れない。数年後には庭中バラだらけになってしまうだろう。勿論、中・上級者にも必ず満足頂けるバラである。まだお持ちになっていないのであれば、候補品種の一つとして頂ければ幸いだ。

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