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2010.06.08

shinzou's Roses コラム

ストロベリー・ヒル、フォールスタッフ、エブリン

人間の都合によって品種改良が進んだバラは、人の手による手入れが絶対に必要だというのが、ボクの持論である。放置されたバラは数年後には醜く朽ち果てていく運命にあり、買ってきたバラを植えっぱなしにするくらいであれば、最初から何も無い方がマシである。しかし、最低限の手入れさえ怠らなければ、バラは想像以上の美しさで咲いてくれるものだ。
ボクが考える最低限の手入れとは、「剪定・誘引・寒肥・農薬散布」の4つである。これらの作業さえしっかり行えば、他は適当だったとしても最大限の成果をあげることができるだろう。ハッキリ言って数株レベルであれば大した作業ではない。しかし、簡単な作業だとしても60株を超えると流石に辛くなってくる。「剪定・誘引・寒肥」は冬に忙しさのピークを迎え、「農薬散布」は芽吹きが始まってから一斉開花の直前まで手を抜くことはできない。

 

イメージ左 : フォールスタッフ
中 : エブリン
右 : ストロベリー・ヒル

 

イメージストロベリー・ヒル。

 

イメージ ボクは枝を伸ばすイングリッシュローズは全てつるバラとして扱う事にしているので、つるバラの数はかなり多い。その数は30株程度になるため、冬季に行う誘引作業は大変なものとなる。上の画像は数多く行った誘引作業のうちの一つ、フォールスタッフ、エブリン、ストロベリーヒルを背後のラティスフェンスに仕立て上げたものである。ここについては、かなり気合を入れて誘引作業を行ったと記憶しているが、半年後にどのような結果になるかは全く想像できずにいた。
そして一斉開花を迎えた今、その圧倒的な美しさを目の前にして、誘引した本人が「こんなに美しく咲いちゃって良いの!?」とビックリしてしまうほどの結果となった。ボクが知る限りでは、近所でここまで美しくバラを咲かせているお宅は無い。

 

イメージ ボクは60株以上のバラを保有しているが、「ストロベリー・ヒル」間違いなくベスト3に入るバラだ。凶器のように鋭いトゲや、想像以上の伸長力に手を焼く事はしょっちゅうだが、一斉開花の美しさたるや別格である。上の画像は開花率から言えば50%程度であるが、それでもここまでの美しさを誇る。我が家において、ストロベリー・ヒルを上回る美しさを持つ可能性のあるバラがあるとしたら、コンスタンス・スプライだけしか浮かんでこない。

そして特に素晴らしい働きをしてくれたのが「フォール・スタッフ」である。花数は劣るが一花の存在感は抜群で、ストロベリー・ヒルのピンクに埋もれながら絶妙なアクセントを加えてくれている。早朝、色温度が高い状態ではフォールスタッフの存在効果は最大となる。早朝のストロベリー・ヒルは僅かにライラックを含んだような非常に美しい色合いになるが、そこに微妙にブルーイングが始まった「フォール・スタッフ」の赤が加わると、最高の美しさを全体から放つようになる。これはまじめにヤバいと思う。
以前ボクは誘引作業とは巨大なキャンバスに絵を描く作業そのものと書いたが、このキャンバスはストロベリー・ヒルの美しい照り葉とピンクの花が主体であり、そこにスパイスのようなアクセントとしてフォールスタッフの赤が絶妙に配置された結果、最高の絵が描かれることになった。

「エブリン」の超巨大輪も素晴らしい働きをしており、株が充実した今年は花弁がギッシリ詰まった整形花を沢山つけてくれている。花数も半端ではなく、お隣さんに向かって咲くエブリンを情け容赦なく切り取って、毎日新しい花を花瓶に生けている。たまたま犬の散歩で通りがかったおじさんにごっそり花束を渡してもまだ余る状態。

なにはともあれ、ストロベリー・ヒルだけ、エブリンだけ、フォールスタッフだけではここまでの美しさを手に入れることはできなかったと思う。お互いが引き立てあって、倍以上の美しさを得ることができるのだ。少なくとも、「ストロベリー・ヒル+フォールスタッフ」という組み合わせは、ボクの中で最強となった。壁面やフェンスなどが余っていて場所が許すのであれば、この2つのつるバラ仕立てを試してみてほしい。2年後、絶句してしまうほど美しいバラがあなたの目の前に広がっているハズである。

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