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2010.03.10

shinzou's Roses コラム

shinzou's Roses バラのとげ

三寒四温という言葉があるが、3月の中旬に差し掛かると、暖かい日と寒い日が交互にやってくる。先日は春の陽気になったと思ったら、今日は冬に逆戻りして5cm程度の降雪があった。しかし、降雪があったと言えども1月2月の早朝に味わう空気が張り詰めた、神秘的ともいえる寒さはもはやない。確実に温かくなっているのを肌で感じる。来週になればまた温かさを取り戻し、雪はあと1回か2回と言ったところであろう。ひょっとしたら、今シーズンはこれが最後の雪になるかもしれない。

そんな冬の終わりを感じる今日この頃であるが、去年11月末の誘引・剪定時に左手の親指に刺さったバラのトゲを今頃になってやっと抜く事が出来た。今はもう3月だから、12月1月2月と丸3カ月の間、刺さっていたことになる。トゲが刺さった時、早く処置をすればよかったのだが、面倒でそのまま放置。放っておけばいつか抜けると甘く考えていたのだが、いつまで経っても抜ける気配がない。気がつくと、完全に皮膚の奥まで潜りこんでしまい、事あるごとに、一日数回は親指が痛んだ。ある日、痛みに耐えかねて、カッターの刃先を使い、しかも2日がかりでやっと取りだした。その大きさは0.20mmに満たない、目に見えないほどに小さなトゲであった。

ロザリアンであるならば、バラのトゲに刺されたり、引っかかれたりする事は日常茶飯事だと思う。ここで、ボクが思う最も注意すべきトゲは、ストロベリー・ヒルに見られるような鋭利なトゲではない。本当に怖いのは、枯れ枝のトゲだ。若い枝は水分を多く含み、刺されたり引っかかれたりすることはあれど、先端が欠けてしまうことはあまりない。それに対して、枯れ枝は水分や柔軟性を失っており、非常にもろくなっている。よって、何かの拍子で枯れ枝のトゲが指に刺さると、その衝撃で先端が欠けてしまい、そのまま皮膚に残ってしまう事がある。こうなってしまうと後の処置が大変だ。一部の例外を除いて、ほぼすべてのバラにはトゲがある。枯れ枝を扱うときは、厚手の皮手袋を着用するなどした方がよい。

そんな困ったトゲであるが、「バラのトゲが嫌いですか?」と聞かれれば、即答で「否」である。トゲに似合わぬ美しい花を咲かせる。それこそがバラが持つ魔力である。もしバラにトゲがなかったとしたら、ボクがこれほどまでにバラに魅了されることはなかったと思うんだ。

 

オクラホマ ルージュ・ピエール・ド・ロンサール
フォール・スタッフ ウィリアム・シェイクスピア2000


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