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2010.01.17

shinzou's Roses コラム

shinzou's Roses 腐らん病?

イメージ近所の書店に行き、園芸コーナーで目を凝らしてみてみると、「バラの病気と害虫 見分け方と防ぎ方 著 長井雄治」という本を見つけられるかもしれない。それは軟派な園芸雑誌などではなく、バラの病気と害虫に焦点をあてた硬派な専門書である。黒点病やうどん粉、アブラムシなどの代表的なものは当然のこととして、その他の様々な病害虫と正面から向き合い、その症状と防除方法について詳しい解説をしてくれている本である。

うどん粉病の発生に悩まされていた半年ほど前、内容の充実度に感動して即購入。ボクの病害虫防除の虎の巻として活躍している本であるが、2005年に初版が発行されているにもかかわらず、2009年に手に入れたのはまさにその初版であり、初版以降は増版されていないように思える。もうちょっと普及してもよい本だと思うのだが、硬派な内容なので敬遠されているのであろう。病害虫に悩んでいる方は、だまされたと思ってこの本を手にしてみてほしい。来シーズンのバラ栽培方針が変わるかもしれない。ちなみに、近くの書店で見つけられなかった方でも、amazonセブンアンドワイで手に入るハズだ。

 

イメージ本の紹介はさておき、就寝前、いつものようにこの本を読んでいたところ、あるページの文面に目が釘付けになってしまった。それは「腐らん病」のページである。腐らん病の概略はこうである、「主として茎に発生し、当年生の茎に赤紫色または紫色の小斑点が認められる・・・、春に病斑は10cm以上に大型化し・・・・、激しいときは枝が枯死する。」ということだ。身に覚えがある。この文面に見事なまでに合致しているバラがあるんだ。それはお気に入りのつるバラ、「ティークリッパー」だ。

 

イメージ これが本当に腐らん病かどうかは、ボクには判断が付かないのだが、あまりにも文面と一致しているではないか。このような紫色の斑点がティークリッパーの株元から枝の先端まで覆っている状態である。実は、この症状は11月に誘引した時から気が付いていたのだが、問題ないものとして見過ごしていたものである。なぜならば、バラは秋ごろになると幹が赤く紅葉してくるものがあるが、この斑点はティークリッパーが紅葉していく過程だと考えていたのだ。しかし、考え直してみると斑点状に紅葉していくのは不自然ではないか。しかもこの斑点はこの前見たときよりも大きく、そして広がっているように見える。

 

腐らん病かどうかわからないが、何かやってあげなければいけない気がして、耕種的防除の欄を見ると病変部は切り捨てて焼却処分などと書かれているではないか。そんな事をしたら株元からバッサリ切り落とさなければならない。腐らん病かどうかわからないのに、2年かけて大切に育てたティークリッパーをバッサリいく気にはなれない。薬剤防除の欄を読むと、薬剤による防除は確立されていないが、休眠期の石灰硫黄合剤の散布は効果があると思われるとのことだ。丁度、2月に石灰硫黄合剤の散布を計画していたので、それを前倒しにして1月17日、石灰硫黄合剤の散布を行うことにした。
石灰硫黄合剤。
ホームセンターで簡単に手に入る。
10倍に薄める。
硫黄独特の、温泉のような臭いが立ち込める。
とにかく色と臭いがドぎつい。流石のボクも、こんなものを噴霧機で散布する気には到底なれない。
よってハケで塗布することにした。

枝が薬剤を弾いてしまったため、展着剤を加えたところ、濡れ性が向上し、均一に塗布することが出来るようになった。

トゲが邪魔して塗りにくいが、手を入れられる株すべてに塗布した。

ついでに、うどん粉病、黒星病、カイガラムシも一網打尽になってくれればいいのだが・・・。
塗布後のエブリンのシュート。

塗布する過程で気がついたのだが、エブリンやグラハムトーマス、パット・オースチンなど、一部の弱小な枝にも同様の斑点が認められた。

これは一体何なんだろう。分からない。

 

それにしても、剪定・誘引・植え替え・寒肥えというイベントを殆ど終えた今、1月中は手が空くと考えていたのだが、バラは次から次へとボクに宿題を投げかけてくる。そして、投げかけられた難問を解決しようと、試行錯誤するのは楽しいものである。来春、ティークリッパーが何事もなかったかのように開花してくれれば、腐らん病ではなかったか、もしくは石灰硫黄合剤の塗布は効果があったと判断できるし、もし病気が爆発してしまえば切除するしかない。そのどちらに転んだとしも、ボクの貴重な経験・ノウハウとなるんだ。バラ栽培とは即ち、試行錯誤の連続であり、病害虫に弱いバラを使いこなす醍醐味を楽しむ事でもある。

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