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2009.12.11

shinzou's Roses コラム

shinzou's Roses スリット鉢の威力

ボクの庭は、日当たりが多少悪いとしても40株近くのバラを地植えできているので、(広くはないが)狭すぎるということはないと思う。しかしバラはコレクション性が高く、そしてその単価は決して高くないので、バラを趣味にしてしまうと蒐集欲を抑えるのが大変である。バラを1つ手に入れると、次のバラが欲しくなるものだ。しかし、非常に残念なことだが所有する土地は有限であり、気がついたころには庭は飽和しているのだ。その結果、魅力溢れるバラカタログを眺めながら、「スペースが無い・・・」と嘆く。そんなロザリアンは、ボクだけではないはずだ。これは、バラは育てる楽しみに加え、集める楽しみもあることに他ならない。

しかし、そんな悩めるロザリアンを救う栽培方法がある。それは「鉢栽培」である。鉢栽培は省スペース性に優れており、たとえ地植えスペースがなかったとしても、鉢を置くことのできるスペースさえあれば意中のバラをこの手にすることが出来るのだ。ハイブリット・ティは冬剪定でかなり短く切り詰めることが出来るので特に鉢栽培に向いている品種群だと考えている。また、見ごろとなったバラを玄関前に移動できるなど、地植えには真似できない利点が鉢栽培にはあるのだ。これを使わない手はない。

ところで、鉢には多種多様なものがあるが、ボクが使っているのはスリット鉢だ。スリット鉢は見た目がダサいのが欠点だが、それを補って有り余る利点があると信じて疑っていない。スリット鉢は根が効果的に張るように設計されており、鉢という極めて限られた用土を最大限に利用しつくすことを目的としている。実際に使ってみるとその効果たるや絶大で、一般的な鉢と比べると根の張り方が全く異なる。20株近くのバラをスリット鉢で栽培してみたが、根の迷走状態と言えるサークリング現象を起こしている鉢は一つも見当たらなかった。びっしりと張った根を目の前に、これぞスリット鉢の威力!などと一人で納得してしまった。

 

素焼き鉢 スリット鉢
下側1/3のところでぐるぐると根が迷走している。サークリング現象といわれるもので、植物の成長においては良くないとされている状態。 スリット鉢を利用すると根はこのようにに走る。一見、素焼き鉢の方が根を張っているように見えるが、こちらは鉢の中心部までびっしりと根が張っているから実際のボリュームは圧倒的に多い。

 

イメージ土をふるい落としてみて根の量の多さに驚くはずだ。これは手に入れたときは瀕死の状態だった(500円の)ミスターリンカーン。これこそがスリット鉢の威力。

 

植え替えに際して、まずは伸びた枝を剪定する。これはミスターリンカーン。ハイブリット・ティは「こんなに切って大丈夫?」と心配になるほどバッサリ切るのがポイント。キーワードは「迷ったら切れ!」

弱い枝は取り除き、高さも1/3程度になるくらいに切り詰めた。

剪定して身軽にしたら、次は植え替えである。スリット鉢は「抜きやすさ」も考慮されているようで、周りをとんとん叩いてから真上に引きあげると、スポッ!と簡単に抜けてくれる。素焼き鉢ではこうはいかない

 

土をふるい落とす。上はグレイスの根。スリット鉢に植えたすべてのバラは素晴らしい根を成長させていた。これを半分程度の長さに切り詰める。
ところで、バラの本を読むと、「鉢植えの土は毎年新しいものを使いましょう。」と書かれている。言うは易しだが、古い土の処理はどうすればいいんだ!?20鉢x15リットル=300リットルもの土を捨てるスペースなどどこにもないのが現実ってものである。
よって古い土はそのまま使い、そこに牛フン堆肥と骨粉入りの油粕をすきこむことにした。1年使った土だが赤玉土の団粒構造は壊れていないようだ。
牛フンと油粕をすきこんだ用土に埋め戻して完了。
作業を完了し、光り輝く春を待つ鉢たち。
一つ一つの植え替え作業は10分程度で済むので大した作業ではない。しかしながら20鉢近くもあると全部やるには結構な労力がかかる。しかし、これを面倒がってはならない。
このように、剪定と植え替えさえしっかり行えば非常にコンパクトに楽しむことが可能だ。来春も素晴らしい活躍を見せてくれるはずだ。
参考までに、このスリット鉢はバラの家で購入可能だ。

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