病害虫の防除 本文へジャンプ
黒点病

●症状
バラが発症する病気のうち、最強の感染力を持つのが黒点病(黒星病)である。
比較的地際にある葉の表面に黒いシミができることから始まる。そのまま1週間程度放置すると駆け上がるようにシミが全体に広がり、感染した葉や葉柄はやがて黄色く変色し、バサバサと落葉していくことになる。重症化すると蕾や若葉を除いたすべての葉を失ってしまうことすらある。品種によって黒点病耐性が異なるが、大なり小なりすべてのバラが感染するように思える。我が家においては5月頃から発生がみられるが、夏場は一端下火になり、秋口から初冬にかけて爆発的な広がりを見せることになる。


●防除に対する考え方
日々の観察と、計画的な農薬散布によって、予防と治療を目指す。非常に強力な感染力を持つ黒点病であるが、季節によって対応を変えて、うまく付き合っているつもりだ。
<春の黒点病>
蕾の発生に心が躍るころに黒点病の発症を見ることになる。放置するとせっかく展開した葉をすべて失い、その後の成長に影響を及ぼすため、農薬散布による予防と治療は欠かせない。黒点病は感染力が非常に強いため、発症を見たら即動くことが大事である。初期症状であれば、発症した葉を除去し、ダコニールやサプロールを散布する事によって比較的簡単に食い止めることが出来る。また、撥水力を有した若葉や蕾を害することは殆どないため、1番花、2番花に対する影響は、うどん粉病蔓延時のそれよりもずっと軽微である。また、梅雨時であっても農薬散布による予防と治療で比較的簡単に防除できる。
<夏の黒点病>
夏に入ると黒点病は影を潜めるため特に何もする必要はない。出開きやブラインド、弱小枝の葉は、黒点病を発症しやすいので、早めに取り除いておくと予防になる。
<秋の黒点病>
盆を過ぎたあたりから再び姿を見せ始め、ここから2カ月が最も警戒が必要な時期としている。この頃は撥水力を失った葉が庭全体を覆っており、放置すると爆発的な蔓延を味わうことになる。美しい秋バラを楽しむためには、8月下旬から10月上旬まで農薬散布による防除が必要と考えている。なお、ダコニール等の予防薬では間に合わず、サプロール等による治療が必要になると思われる。
<シーズン終盤の黒点病>
シーズン終盤での黒点病は放置する。冬季の楽しみは何と言ってもつるバラの誘因であるが、その時期になっても大量の葉が残存している状態では作業の支障になるからだ。ここは敢えて黒点病を蔓延させて落葉を促し、冬の剪定作業の負担軽減の一助になってもらっている。この頃の黒点病は、晩秋の風物詩と思えばよい。

●黒点病でバラに適用のある農薬の1例
(1)用意するもの
名称 タイプ 安全使用回数 目的
ダコニール1000 有機塩素殺菌剤 6回以内 予防
ジマンダイセン水和剤 有機硫黄殺菌剤 8回以内 予防
サプロール乳剤 ステロール生合性阻害剤 5回以内 多発時
トップジンM水和剤 ベンゾイミダゾール系剤 5回以内 多発時

●詳細な防除方法
農薬散布計画に準拠する。