病害虫の防除 本文へジャンプ
カミキリムシ

●症状
バラにおいて基幹部とも言える根元にカミキリムシの幼虫が入り込み、その幼虫が内部で基幹部を食い荒らす。その結果、今まで元気だった株が突然委縮して小さくなり、葉が落ちてシュートも発生させなくなる。最終的には内部で蛹を経て成虫となり、幹を食い破って外に出てくる。
その様は人間の体内で孵化したエイリアンが体の内部を食い破って出てくる姿そのものである。カミキリムシの幼虫はバラにとってエイリアンの幼虫なのだ。
その被害たるや甚大で、完全な生育不良に陥ったバラは枯死する。外からはその被害が見えないために、原因不明で突然調子を崩したバラを目の前に立ちつくすしかない愛好家が後を絶たない。我が家においては、「アブラハム・ダービー」、「エブリン」、「ストロベリー・ヒル」、「コーヴェデイル」、「春がすみ」などが被害に遭っている。その他原因不明の乱調で処分したバラが数本あるが、カミキリムシの幼虫が最も疑わしい。

カミキリムシの幼虫が入り込んだストロベリー・ヒル。
主幹枝が完全に枯死してしまって切除を余儀なくされたが、片方の主幹枝が生き残っていたために、完全な枯死は免れた。

カミキリムシの幼虫が入り込んだコーヴェデイル。
春先に原因不明の大乱調に陥り、一番花が全滅。
やがて奇跡的な復活を遂げて、その原因が「?」状態だったが、原因はカミキリムシであった。
ご覧の通り基幹部である株元をボロボロにされてしまった。この恨み、晴らさでおくべきか。

胴体に大穴があいたエブリン。
完全に基幹中心部を食い荒らされていた。株全体が完全に委縮して、今現在では全盛期の1/3のサイズとなってしまった。
調査の過程で根に癌腫も発見し、この株の再生は殆ど無理な状態と判断している。

●防除に対する考え方
飛来害虫であるため、産卵の防除は非常に困難である。しかも被害株は一見して発見しにくいため、手遅れになってから初めて気がついたという例が後を絶たない。カミキリムシの成虫を発見した際は気持ち悪いなどと言わずにスコップで真っ二つにしてしまおう。そして産卵を疑い、スミチオンなどを想定される株に注入するなどの対策を行う。
大型のつるバラなどは見ごたえのある株にするまでに数年を要するが、こいつによって一発でその苦労が水の泡となってしまうなど、物理的にも精神的にも甚大な被害を与える。カミキリムシに対しては、情け・容赦・慈悲の心は一切無用だ。