ニーニー妄想

元々ボクが所有していたレンズは一昔前のDタイプの単焦点が主で、初めて本格的なGタイプレンズに足を踏み入れたのが超広角レンズの14-24mm f/2.8Gの導入であった。

超広角域に関してはサードパーティなどいろいろ遠回りしたものの、結局のところやっぱり14-24mm f/2.8Gでなければ埒(らち)があかない事に気が付き、シンガポールにて20万で購入したものである。

その後 、58mm f/1.4Gなどというボクの琴線に触れまくるレンズが登場してしまい、発売直後の品薄状態の中、運よくシンガポールで入手できてしまったのが運の尽き、ニコンが放つ「フラッグシップ単焦点」の虜となってしまう。


その後24mm f/1.4Gをニコンセンターにて試写してボクの常識を打ち破る圧倒的なボケ味に衝撃を受け、ほどなくしてこれを20万で購入。現時点でボクが最も大枚を叩いて購入したものであり、24mmという画角一本にここまで突っ込むのはもはや狂気の沙汰と言えるだろう。

最後に「毒を食らわば皿までも!」と、ボクにとって最も扱いやすい画角を持つ35mm f/1.4Gを15万で購入。こいつは旅行先や普段使いでものすごく使いやすいレンズだが、アクセルをちょっと踏み込んでマジ撮りしてやれば、他のレンズなど一瞬で抜き去ってしまうぶっちぎりの夜景性能を持つ鬼レンズだった。

こだわりは長年使い続けている85mmf/1.4D。

このレンズが叩き出す美しいボケ味には本当に満足しているのでGタイプに更新する予定はなく、これからも子供の成長を8514Dのその大目玉で見守り続けてくれるだろう。

その結果ボクのレンズシステムは14mm〜85mmについては向こう10年敵なしの完璧な布陣が敷かれた訳である。「これでもう、思い悩む事は何もなくなった。後は撮る事だけに集中すればよい」と・・・。

14-24mm f/2.8G
24mm f/1.4G
35mm f/1.4G
58mm f/1.4G
85mm f/1.4D
300mm f/2.8D
600mm (x2 テレコン)

ボディはD4。

テーブルの上にレンズを並べ、「うーん・・・。シンプルだが隙のないこの美しい配列・・・・。」などと目を細めてそれらを眺めていると、そのうち

「いや・・・でも待てよ?」

と感じるところがでてくる。よく見ると85mmから300mmまでの間が抜けているのだ。よく見なくても、誰がどう見ても抜けている。この穴が気になり始めてしまうと、どーしてもその隙間を埋めたくなるのが男の性(さが)ってものだ。たとえ妻がボクのこの気持を全く理解できなかったとしても、このホームーページを訪れて、これをここまで読んで下さっている方であれば、ボクの気持を理解して頂けるものだと思っている。

そこで、ボクが今まで揃えてきたシステムとの「バランス」を考慮したうえで候補レンズを抽出してみた。ここで言う「バランス」とは、大口径のNikkorレンズからチョイスする必要があるという事だ。ボクが写真を始めてからブレずに一貫して拘ってきたのは大口径レンズ。上記ラインナップの中でf/4.5とかf/5.6のズームレンズを入れてみようなんて選択はまずもって有り得ない。そんな条件でカタログを開いてみると、概ね次の6本が候補となる。

Ai AF Zoom-Nikkor 80-200mm f/2.8D ED <NEW>
AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II
Ai AF DC-Nikkor 135mm f/2D
Ai AF Nikkor 180mm f/2.8D IF-ED
AF-S NIKKOR 200mm f/2G ED VR II
AF-S VR Nikkor 200mm f/2G IF-ED

一般的には、まず自分が撮影する被写体に合わせてレンズをチョイスする。ちろんボクもそうやってレンズを選ぶが、この候補レンズ達を見るとボクの意思に一貫性がなく、「ただ単に中望遠域を埋めたいだけの人」と思われてしまうかもしれない。でも実際その通りなので否定はしない。

むしろボクは「欲しい!と思ったレンズをまず入手し、そのレンズの魅力を引き出せる被写体を探して撮りに行く」事が好きのだ。その最たるものが5814Gであったり2414Gであったりする。5814Gを手にしていなかったら、シンガポールの夜景を何度も撮り直しに行くなんてことはしないだろう。例えば人物撮りをしない誰かが勢い8514を手に入れてしまった場合、大抵の場合は持て余し気味になる。しかしボクが同じ立場だったら8514を手に入れてしまったからにはポートレートの撮影会などに参加して、人物を撮ってみたい思う。サンニッパを手に入れてしまったらモータースポーツ観戦に行けば良いし、14-24mmを買ってしまったら建築物に挑めば良く、5814Gや3514Gを手に入れたら何はともあれ夜景を撮ってみよう。この購入方法は「レンズに合わせて被写体を選ぶ」というべきもので、自分の守備範囲を思わぬ方向に広げてくれる可能性があるのだ。
だから「これだ!」と思えるレンズを、勢いで買ってみるってのは実は悪くない事なのだ。入手後は自分が行動さえすれば撮影対象は後から探し出せる。そんな条件で上記6本の中から抽出すると、「これだ!」と思えるレンズはやはり下記3本となってくる。

AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II
AF-S NIKKOR 200mm f/2G ED VR II
AF-S VR Nikkor 200mm f/2G IF-ED

AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II

機種 D4 「AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II」

絞り 開放 F2.8

このレンズのポテンシャルは相当高い。 「ニーニー」と比して手に入りやすい価格と、また小型軽量な事。ズームが出来るので風景撮りで扱いやすい事が圧倒的な利点だ。ズームにありがちなダサさもなく、D4装着時にカッコ良いのもプラスだろう。
2414Gや3514Gを購入したマレーシアのカメラショップにて既に価格調査済み。2014年10月現在マレーシアのプライスタグはRM8,888となっているが、値引き後価格でRM7,100(約22万円)を提示されている。これは今現在、価格コムでの日本国内最安値と比して6,000円高いだけであり、かなり健闘している価格と言えるだろう。

難点は先稿のとおり、「最短撮影距離が全域で1.4m。寄って撮りたい70〜105mm域でも寄れない事」、「最短撮影距離付近での実効焦点距離が60〜130mmになってしまう事」だ。よってこのレンズでは、大好きな焦点距離「85mm」で圧倒的なボケ味を活かした表現は出来ないのだ。
つまり大三元だからと言って、目の前にあるものを撮るだけでポンポンと素晴らしい絵を量産できるレンズではない。このレンズを生かすも殺すも自分次第。上記2つの難点を理解し、このレンズの魅力を引き出せる撮影が出来るかが勝負どころだろう。
レンズ AF-S NIKKOR
70-200mm f/2.8G ED VR II
露出モード 絞り優先オート
絞り F2.8
露光時間 1/400s
ISO感度 ISO2200
露出補正 0
測光モード マルチパターン測光
焦点距離 200mm
AFモード AF-C シングルエリアフォーカス
VR ON
ピクチャーコントロール ビビッド
三脚 手持ち

AF-S NIKKOR 200mm f/2G ED VR II

機種 D4 「AF-S NIKKOR 200mm f/2G ED VR II」

絞り 開放 F2

Nikkor史上・最強の描写力とボケ味を誇るレンズが「現・ニーニー」こと、「AF-S NIKKOR 200mm f/2G ED VR II」だ。もし、このレンズの描写に不満を感じるのだとしたら、これ以上の描写なんて無いのだからもう写真はやめたほうがよい。そう言い切れるほどの圧倒的描写力を持つ。
難点はその価格だ。定価90万円。価格コム最安値でも約60万円。流通量が極めて少ないため中古品も滅多に見かける事が出来ない。そして「サンニッパ?」と見間違えるほどのデカさ太さ重さも難点と言えば難点だ。

しかしそれらの難点を持ってしても、「こいつで撮ってみたい!」と思わせる圧倒的な描写力を持っている。でも、いっくらなんでも高すぎ。無い袖は振れない。これは流石に無理だろう。
レンズ AF-S NIKKOR 200mm f/2G ED VR II
露出モード 絞り優先オート
絞り F2
露光時間 1/320s
ISO感度 ISO400
露出補正 0
測光モード マルチパターン測光
焦点距離 200mm
AFモード AF-C シングルエリアフォーカス
VR ON
ピクチャーコントロール ビビッド
三脚 手持ち

そんな訳で今アツいのが、「旧・ニーニー」こと「AF-S VR Nikkor 200mm f/2G IF-ED」である。

ニーニーの新・旧を比べてみると、ナノクリスタルコートが有るか無いか、手ブレ補正効果も3段か2段かの違いがある。
ボクは大口径崇拝者であるが、ナノクリ崇拝者ではなく、VRレンズを一本も所有していないことから分かる通り、VR崇拝者でもない

レンズ構成は新旧ほぼ同じ。EDレンズの配置も同じなので、2004年発売の旧ニーニーの時点でレンズ構成はほぼ完成されていたのだろう。ただ、MTFを見ると新型はさらに磨きがかかっている。MTFは一つの指標にしか過ぎないが、これだけ見ると新型のほうが描写力が高いのは、当然か。

利点としては新型より中古相場が安い事だ。もし、これが30万円前半・あわよくば30万円を切るような価格で手に入るようであれば「AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II」の22万円に、プラス10万円程度で究極の描写が手に入る事になる。
否、そうは言っても旅行のお供に連れていくのであれば「AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II」の方が小型軽量で使い勝手がよく、しかも10万円も安い。しかし「やっぱニーニーが・・・・。」などと、妄想している今日この頃なんだ。


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