AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
試写

先稿からお伝えしている以前から気になっていたレンズの試写第7弾は、「AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED」こと「6028G」である。その名が示す通り、等倍までのマクロ撮影が可能なマクロレンズだ。
ニコンのマイクロレンズには105mmもラインナップされているが、DXフォーマットで105mmを使用すると実用上の焦点距離が約160mm相当となってしまう。マクロで160mmはマクロレンズとしては長すぎだ。よって、DXフォーマットを使用されている方々でマクロを選ぶ際は、この「6028G」を選び実用上90mmのマクロレンズとして使用されている方は多い。
勿論、このレンズは元々FXフォーマットでの使用を前提として開発されているので、FXフォーマットのカメラで使用してもその性能を如何なく発揮することが出来る。

ところで、ニコンからは60mmのマクロレンズとしてDタイプの「AiAF Micro-Nikkor 60mm f/2.8D」が併売されているが、少し気になったので両者のMTF曲線を調べてみたところ、あまりの違いに驚いてしまった。
AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED AiAF Micro-Nikkor 60mm f/2.8D

MTF曲線だけがレンズの性能を測るものとは全く思っていないのだが、両者を並べてみるとその差は歴然としている。「6028G」は全域で高く安定している。加えて、「6028G」のAF速度は爆速と言う事は、話には聞いていたのだが使ってみて納得。噂にたがわぬ爆速ぶりを見せつけてくれて、これほどまでに速いとは正直思ってもいなかった。
もっと言うと、「6028G」にはEDレンズの他に「ナノクリスタルコート」が施されている贅沢仕様であるため、「MTF曲線の高さ」「爆速AF」「EDレンズ」「ナノクリスタルコート」を勘案すると、新規でマクロレンズの導入を考える際は「6028D」よりも「6028G」を選ばれた方が間違いが無いだろう。

なお、「6028G」は「5814G」と焦点距離が非常に近い。片やマクロ、片や夜景スペシャルと、生まれや用途は全く異なるが、両者ともポートレートレンズとして使用できる。両者の違いも気になるところだ。



機種 D4 「AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED」

絞り開放 F3。

6028Gの試写で最も驚いたのがAF速度だ。6028GをD4に装着し、フォーカスポイントを瞳に合わせ、シャッターボタンを半押しすると、噂どおりの爆速ぶりを見せつけてくれた。

6028Gは爆速AFとは聞いていたが、これほどまでだとは思っていなかった。普段、AFが速いとは言えないレンズばかり使用しているので、このAFの速さは素直に新鮮な驚きだった。

これは、マジで速い。
レンズ AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
露出モード 絞り優先オート
絞り F3
露光時間 1/125s
ISO感度 ISO800
露出補正 0
測光モード マルチパターン測光
焦点距離 60mm
AFモード AF-C シングルエリアフォーカス
ピクチャーコントロール ビビッド
三脚 手持ち

機種 D4 「AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED」

絞り開放 F3。

マクロレンズの特徴は何と言っても、近接撮影時の解像力の高さだろう。パソコン画面でピントを合わせた瞳を100%はおろか、200%、400%で観察しても、きっちりと瞳が解像しているのは流石である。王道ポートレート構図において丁度、瞳の位置において解像力が高くなる8514Dも、ここまでの解像力は流石に無い。

上記MTF曲線の高さは本物だ。

カリッカリの解像力が好きで、瞳の解像力重視でポートレートレンズを選びたかったら、この6028Gの右に出るレンズはそうそうないだろう。
レンズ AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
露出モード 絞り優先オート
絞り F3
露光時間 1/125s
ISO感度 ISO640
露出補正 0
測光モード マルチパターン測光
焦点距離 60mm
AFモード AF-C シングルエリアフォーカス
ピクチャーコントロール ビビッド
三脚 手持ち

機種 D4 「AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED」

絞り開放 F3。

至近距離なので絞りは開放でもF3となる。手ブレ・被写体ブレを防ぐためにはシャッター速度を上げるのが鉄則だが、そのためにはISO感度を上げる必要がある。

それでも本気になれば瞳を等倍に写せるまで近くによって撮影できるのは、マイクロレンズならでは。
レンズ AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
露出モード 絞り優先オート
絞り F3
露光時間 1/125s
ISO感度 ISO720
露出補正 0
測光モード マルチパターン測光
焦点距離 60mm
AFモード AF-C シングルエリアフォーカス
ピクチャーコントロール ビビッド
三脚 手持ち

機種 D4 「AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED」

絞り開放 F3。

絞り開放なので光点ボケがレモン形になっているが、綺麗なレモンだ。一段程度絞れば綺麗な円形ボケになるだろう。ボクが使用している旧世代の105mmマイクロレンズは背景のボケがお世辞にも美しいとは言えないものだ。円形絞りを持つ6028Gは美しい円形ボケが期待され、ポートレートにマクロに大活躍が期待できる一本だと思った。

ボクにとってマクロは優先順位が高くないレンズだが、何かのきっかけがあれば検討候補に十分なり得るレンズだろう。
レンズ AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
露出モード 絞り優先オート
絞り F3
露光時間 1/125s
ISO感度 ISO500
露出補正 0
測光モード マルチパターン測光
焦点距離 60mm
AFモード AF-C シングルエリアフォーカス
ピクチャーコントロール ビビッド
三脚 手持ち

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