絞り値の使用頻度考察
AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED

2016年が始まった今、Lightroom(以下LR)を用いて2015年の撮影実績を振り返る事にハマっており、前回は各レンズの使用頻度を検証してみたが、今回は各レンズにおける絞り値の使用頻度を検証してみたのでご紹介したい。まずはナノクリF1.4Gシリーズの中でも最もぶっ飛んだレンズ「2414G」からご紹介させて頂きたい。



各レンズごとのF値を力技で集計しようとすると想像を絶するような作業が要求されるが、先日のコラムで触れたように、LRは優秀なRAW現像機能だけではなく、管理ソフトとしても非常に優秀なソフトとなっているため、LRを使えばほんの数クリック・数秒で使っているF値データも集計結果を参照できる。

上記の画像は実際の2414GのF値をLRを用いて集計した図であるが、上の画像をクリックして頂くと大きな画像を参照できるようになっているので、興味のある方はご参照願いたい。

そして下の図は見やすいようにグラフ化したものである。

2015年 AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED 絞り値実績

ボクは以前から、2414Gは開放でこそ使いたくなる希有なレンズであると繰り返しお伝えしてきたつもりだが、やはり実際のデータとして開放F1.4での使用頻度がぶっちぎりに多くF1.4単体で23%を占めるほど開放で撮影していることが分かった。
また、ボクの場合は一段刻みでF値を選ぶことが多いので、F2、F2.8、F4、F5.6、F8、F11と絞りのキリ番での使用頻度がピョコピョコと高くなっている。しかし1/3段づつ描写が変化するF1.8〜F4ではまんべんなく使っている感じが見受けられた。

AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED 絞り値使用頻度1位
絞り開放F1.4 176枚
機種 D4 ボクがこのレンズで絞りF1.4を選択するときの被写体は主に人物撮影時であり、風景・夜景ではF1.4は使っていない。その明るさと最短撮影距離の短さを利用して、24mmレンズとしては異次元のボケ量およびボケ味を楽しみたい時にF1.4を選択している。
また、通常のレンズは開放から2〜3段絞った位が玉ボケスィートスポットだが、2414Gは開放近づくほど玉の形が円になり、開放で最もきれいな玉ボケとなる面白いレンズであるため、開放での撮影枚数が増える事になる。

これが実際の2414G絞り開放F1.4時の描写・ボケ味であるが、単焦点24mmレンズの常識を覆す圧倒的なボケ味は何度味わっても素晴らしく、また開放にもかかわらずピント面の瞳をキッチリと解像してきてくれる。2414Gの全域に渡って一切の妥協のない描写を一度でも味わってしまうと、2414G菌が脳内感染してしまい、これを手に入れるまで眠れぬ夜を過ごすことになるだろう。

「14-24mmF2.8Gこそ広角レンズとして至高」とお考えの方がいらっしゃるかもしれないが、それは誤りであり「2414Gこそ至高」なのだ。なお、万が一この2414Gの描写に不満がおありの際は、非常に残念なことであるが「これ以上の24mmレンズはこの世にはない」ので24mmレンズの入手は潔く諦めるしかない。
レンズ AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED
露出モード 絞り優先オート
絞り F1.4
露光時間 1/200s
ISO感度 ISO400
露出補正 0
測光モード マルチパターン測光
焦点距離 24mm
AFモード AF-C シングルエリアフォーカス
三脚 手持ち


AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED 絞り値使用頻度2位
絞り値F2
機種 D4 ボクがこのレンズで絞りF2前後を選択するのはどういう時かと言うと、主たる被写体はやはり人物であり、風景夜景ではF2は使っていない。
F1.4とF2の棲み分けだが、2414GはF1.4近接とは思えない程瞳が解像してくれるが、瞳にもう少し解像感が欲しい時に一段絞りを入れ解像感を上げている。

ただし、F2だと周辺部の玉ボケの形がF1.4比で崩れてくるので、背後にある点光源や木漏れ日をどうしたいのか分かっているうえで、F1.4にするのかF2にするのかを選択することになる。

なお全絞り値の作例を挙げてゆく事はとてもじゃないけどできないので、以下作例は絞りのキリ番±1/3段刻みくらいでご紹介させて頂きたい。
レンズ AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED
露出モード 絞り優先オート
絞り F2
露光時間 1/50s
ISO感度 ISO640
露出補正 0
測光モード マルチパターン測光
焦点距離 24mm
AFモード LVモード 拡大鏡マニュアルフォーカス
三脚 小型三脚


AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED
絞り値F2.8前後
機種 D4 ボクがこのレンズで絞りF2.8前後を選択するのはどういう時か抽出してみると、主たる被写体は人物・夜景・薄暗い店内でのスナップ等々、選ぶ被写体にが出てくる。

本作例は2414GのF3.2を用いた建築物撮影の例だが、F3.2にもかかわらず、四隅の隅の隅の隅の隅の隅に描かれた模様の中心まで解像しており、画面全域に渡って一切手抜きのない超絶描写を誇る。
この画像については、画像をクリック頂くと、大ファイルが参照できるようになっているが、中心部だけではなくて四隅までその描写力を精査頂ければと思う。

繰り返しになるがこれはF3.2の描写である。F3.2といえば、大三元24-70mmF2.8シリーズでいえばたったの1/3段しか絞れていない絞り値だが、2414Gにかかると既に2と1/3段も絞れている。このように、薄暗い条件でギリギリのシチュエーションになればなるほどF1.4という明るさの強みが活きてくるのだ。
レンズ AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED
露出モード 絞り優先オート
絞り F3.2
露光時間 1/40s
ISO感度 ISO200
露出補正 0
測光モード マルチパターン測光
焦点距離 24mm
AFモード AF-C シングルエリアフォーカス
三脚 手持ち


AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED
絞り値F4前後〜F5.6前後
機種 D4 2414GのF5.6という条件で画像を抽出してみると、夜景画像が多く出てくるが、作例は2414GをF5.6まで絞ったときの夜景描写だ。F4〜F5.6程度まで絞ると、F1.4始まりの2414Gではすでに十分絞られた状態となっているため解像感マックスとなる。
「こんなレンズ使って撮るのはズルい」という圧倒的描写能力を誇るが、これが2414Gが持つ実力であり、現実である。

画像をクリック頂くと、大ファイルが参照できるようになっているので、中心部だけではなくて四隅の隅の隅の棒の一本、線の一本、点の一粒まで精査頂き、これが「NIKKOR ナノクリF1.4Gシリーズの実力なんだ・・・」という事をほんの少しでもご理解頂ければ、苦労してこのカットを撮った甲斐があるというものだ。
レンズ AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED
露出モード 絞り優先オート
絞り F5.6
露光時間 2s
ISO感度 ISO200
露出補正 0
測光モード マルチパターン測光
焦点距離 24mm
AFモード LVモード 拡大鏡マニュアルフォーカス
三脚 小型三脚


AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED
絞り値F8前後〜F11前後
機種 D4 ボクがこのレンズで絞りF8〜F11前後を選択するのはどういう時か抽出してみると、殆どの被写体は風景・夜景となってくる。

特に日中ではF8までは簡単に絞れるので、日中の風景ではF8程度が多い。また作例のような夜景撮影でも三脚さえあれば長秒シャッターも使える。

なお上記グラフでF13以上が0枚となっているのは、それ以上絞り込んでも描写に劇的な変化がないうえに、シャッター速度が遅くなるなど別の問題が発生するからである。
レンズ AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED
露出モード 絞り優先オート
絞り F8
露光時間 13s
ISO感度 ISO200
露出補正 +0.3
測光モード マルチパターン測光
焦点距離 24mm
AFモード LVモード 拡大鏡マニュアルフォーカス
三脚 三脚・ミラーアップ・レリーズケーブル


以上が2414Gにおける各絞り値の使用頻度と、各絞り値における被写体の傾向であるが、2414Gは絞り開放F1.4での撮影頻度が抜きんでて多いのが特徴だ。後述する3514G、5814G、8514Dについては絞り開放F1.4での使用頻度は少なく、2414GだけがF1.4比率が突出して多い。
やはり、2414Gは24mmとしてド級のF1.4という明るさに価値があり、そして開放撮影時での描写能力も非常に高いため、絞り開放での撮影比率が多くなるものと思われる。

2414Gは世間一般的には全く理解されない「マニアの領域」だが、興味のある方は是非2414Gを手に取って頂ければと思うんだ。

3514G 絞り値考察

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