Nikon D5
MODEボタン配置

2015年末現在、遂に日の目を見ようとしている「D5」の噂話が絶えないが、そのうちの一つにMODEボタンの配置が左手側に移動し、その代わりISOボタンが右手側に移動すると言うものが含まれている。下記の画像はネット上で出回っているD5のリーク画像とのことだが、確かに右手側にあるはずのMODEボタンが左手側に配置換えされている。

この噂の真偽はともかくとして、D5登場まで色々妄想するのも楽しいという事で、もしこの変更が本当だとしたら、実用上どのような影響があるのか考えてみた。

まず「MODEボタンとは何ぞや?」というところから始まるが、これはP、S、A、Mモードを切り替えるためのボタンであり、少なくともボクが取り扱ってきたF6、D3、D4は右手側に配置されている。下記画像はボクが現在使用している「D4」のボタン配置になるが、MODEボタンは右手側にある。

ここで考えなければならないのは、「なぜMODEボタンは右手側のこの位置にあるのか?」という事だが、MODEボタンを右手人差し指で押しながら右手親指でコマンドダイヤルを回すことによって、ファインダーから目を離さずとも片手で各モードに瞬時に切り替えるためであり、他機種に全く疎いボクにとっては今回この話を聞いた時、「え?みんなそうじゃないの?他の機種ってどんなになってましたっけ?」と逆に驚いてしまったほどである。

もし「D5」になってこのMODEボタンがリーク画像にあるように左手側に移動したとすると、MODEを切り替えるときはファインダーから目を離して、左親指でMODEボタンを押しながら右手でコマンドダイヤルを回して、P、S、A、Mモードを切り替えることになるだろう。結果的にMODEの切り替え操作が以前よりも煩雑なものとなるのは確定的で、「なぜそのような改悪を?」と思ったのが率直な第一印象だ。「では今までのMODEボタンは何になるの?」と思ったら、どうやら「ISOボタンになるらしい」とのことだ。

「い、ISOボタン・・・だと・・・?」

その発想はなかった。確かにISOボタンはメチャクチャよく使っている。MODEボタンの配置の重要性を考える前に、そもそもボクが撮影する時に用いるモードは99%が絞り優先モードだけという事は見落としてはならいポイントだ。例外的にF1やスポーツものを撮るときに限りシャッター速度優先モードを使う程度であり、ファインダーを見ながら撮影モードを瞬時で片手で行わなければならないシチュエーションって、実は年に一度も無かったりする。その点、ISO感度をファインダーから目を離さずに右手だけで変更できるようになったら、それは非常に助かる改善となるだろう。

もしこの話が本当で、D5のMODEボタンが左手側に移動し、ISOボタンが右手側に移動しているのだとしたら、既存のレイアウトに固執しないで変更を加えてくるニコンの姿勢に拍手を送りたい。歴代同じ使い勝手で使えるのが一桁機の魅力ではあるが、同じように見えて使い心地としては「D3」と比べると「D4」の方が圧倒的に使いやすくなっている。そして、使いやすさは一瞬のチャンスに強いと同意だ。D5は使いやすいD4よりも更に使いやすくなっていている事を期待しているんだ。



ところで、最近のカメラは高感度耐性が非常に高くなっているため、D4になってからはISO感度を自動制御として、「低速・やや低速・普通・やや高速・高速」の設定によってシャッター速度をコントロールすることがとても多くなった。ボクが何を言っているのかサッパリ分からないという方がいらっしゃるかもしれないが、D4からは絞り優先オートで固定できるのは絞り値だけではなく、最低シャッター速度も焦点距離によって自動で制御してくれるようになっている。言葉だと難しいので、表にしてみると分かりやすい。
制御レベル シャッター速度 例:58mmレンズを装着した場合 使用頻度
低速 1/(焦点距離/4) s 最低速 = 1/15s 使わない
やや低速 1/(焦点距離/2) s 最低速 = 1/30s 使わない
普通 1/焦点距離 s 最低速 = 1/60s 超使ってる鬼設定
やや高速 1/(焦点距離 X 2) s 最低速 = 1/125s 超使ってる鬼設定
高速 1/(焦点距離 X 4) s 最低速 = 1/250s たまに使う設定

これはどういうことかというと、フィルム時代までの常識ではブレて写らないシャッター速度は1/焦点距離sが目安などと言われたが、デジタル時代の今ではそれは当てはまらなくて、1/(焦点距離 X 2) sがブレて写らない目安だとボクは思っている。「えぇ!?現代レンズにはVRがあるじゃないか!そんな高速シャッター必要ないね。」という声が聞こえてきたのだが、ブレは手ブレだけじゃない。手ブレは自分が気を付ければある程度抑制も可能だが、自分で制御できない被写体ブレこそが厄介なんだ。デジタル時代になってからはピントを合わせた瞳の被写体ブレが如実に見えるが、VRが抑制できるのは手ブレだけであって、被写体ブレはVRでは抑制できない。現時点では被写体ブレを抑制するためにはシャッター速度を上げるか流し撮りしかないのだ。そういった意味では、「普通・やや高速・高速」とシャッター速度を焦点距離によって制御してくれるこの機能は超絶に便利なものなのだ。しかしながら、これには難点が一つあって、D4では液晶のメニュー画面に飛ばなければこの設定の変更はできないのだ。つまり、ファインダーを見ながら瞬時に変更することまでは出来ない。D5では、この設定をもワンタッチで出来るようになっていればめっちゃ便利なんだけど、それは期待しすぎだろうか。

でも値段が値段だけに、D5にはこれくらいの期待をしても罰は当たらないと思うんだ。

D5 新型AFユニット

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