AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED
マリーナ・ベイ・サンズ

先稿の「AF-S NIKKOR 20mm f/1.8G ED」に引き続き、今回は「AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED」の夜景作例となる。

この「3518G」も2014年2月に発売されたばかりのEDを搭載したNikkor最新型単焦点レンズであるが、シンガポール駐在の同僚でありカメラ仲間が「2018G」とともに「3518G」も所有しており、今回初めて試写させて頂いたものである。


元々、「3518G」は35mm導入の際に検討の俎上に上がったことがあるのだが、「5814G、2414Gと来たら、やっぱり3514Gしかないでしょう」と言う事で「3518G」の購入は見送り、「3514G」を購入したという経緯がある。先日のサムイ島でも「3514G」の作例をドッサリとあげていることから分かる通り、「3514G」はボクのお気に入りの一本だが、「3518G」はクアラルンプール・ニコンセンターにも試写レンズがなく、ずっと試写してみたいと考えていたのだ。

これをもってNikkorF1.8Gシリーズ「2018G」、「2818G」、「3518G」、「5018G」、「8518G」は制覇し、すべて試写した事になる。現行Gタイプ単焦点「2018G」、「2414G」、「2828G」、「3514G」、「3518G」、「5018G」、「5814G」、「8514G」、「8518G」、「ニーニー」、「サンニッパ」、「ヨンニッパ」、「ゴーヨン」、「ハチゴロー」の作例を集めるまでの道のりは長かったが、残るは「5014G」「ロクヨン」を残すのみとなった。自分で言うのもなんだが、ここまでGタイプ単焦点の作例を集めて載せているHPは少ないんじゃないかと、自分でも思ったりする。(※ハチゴローはEタイプ)

今回は「AF-S NIKKOR 35mm f/1.4G」こと「3514G」も帯同させていたので、「3514G VS 3518G 1段づつ全絞りガチ対決」という、知りたい人にとっては凄く知りたい作例も取得出来たので、35mm単焦点を何にしよう?と考えている方の参考になれればと思っているんだ。


機種 D4 「AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED」

絞り F1.8

ボクの記憶が正しければ、発表当時「3518G」もサジタルコマフレアの抑制を目指したレンズだとWeb上で紹介されていたレンズなので、どの程度の夜景性能を持つレンズなのか非常に興味があったのだ。

そして、これが「3518G」の絞り開放F1.8での描写となる。思ったより四隅の周辺減光がある印象を受けた。そして、サジタルコマフレアの抑制を目指してはいるが限界があるようで、流石に「3514G」の絞り開放と比べてサジタルコマフレアが大きく成長しているのが観察できる。
ただし、このことについてここまで細かく検証する人と言えば、ボクのようなごく一部のマニアだけであり、世間一般的に言ってF1.8の絞り開放でここまで写る事が凄い事と言ったほうが良いだろう。

なお35mmF2Dと比して雲泥の差をつけている。
レンズ AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED
露出モード 絞り優先オート
絞り F1.8
露光時間 1/50s
ISO感度 ISO200
露出補正 0
測光モード マルチパターン測光
焦点距離 35mm
AFモード LVモード 拡大鏡マニュアルフォーカス
ピクチャーコントロール 風景
三脚 三脚・レリーズケーブル・ミラーアップ

機種 D4 「AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED」

絞り F2

絞りのキリ番に合わせるために1/3段絞ったF2とする。

四隅に発生しているサジタルコマフレアはほとんど変わっていないが、たった1/3段絞っただけで周辺光量落ちがかなり改善された。
レンズ AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED
露出モード 絞り優先オート
絞り F2
露光時間 1/40s
ISO感度 ISO200
露出補正 0
測光モード マルチパターン測光
焦点距離 35mm
AFモード LVモード 拡大鏡マニュアルフォーカス
ピクチャーコントロール 風景
三脚 三脚・レリーズケーブル・ミラーアップ

機種 D4 「AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED」

絞り F2.8

F2から1段絞ったF2.8。周辺光量落ちは気にならなくなった。

しかしF2.8まで絞れば消失するだろうと考えていたサジタルコマフレアが、F2.8でも一部で見受けられる。ただし、これは知っている人が等倍で見れば分かるという程度のものなので、一般的には気にする必要は全くないと思われる。
レンズ AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED
露出モード 絞り優先オート
絞り F2.8
露光時間 1/20s
ISO感度 ISO200
露出補正 0
測光モード マルチパターン測光
焦点距離 35mm
AFモード LVモード 拡大鏡マニュアルフォーカス
ピクチャーコントロール 風景
三脚 三脚・レリーズケーブル・ミラーアップ

機種 D4 「AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED」

絞り F4

F4まで絞るとカッチリ感が出た。F2.8の作例と見比べて頂ければ、かなりの差がある事が分かる。また当然のことながらF4ではサジタルコマフレアが完全に消失した。

以上のことから、本レンズの夜景スィートスポットはF4〜F8程度と推察される。

すでに世間一般的なF値の暗いズームレンズでは到達できない描写をしているのは流石ニコンが放った最新型単焦点レンズだけある。
レンズ AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED
露出モード 絞り優先オート
絞り F4
露光時間 1/10s
ISO感度 ISO200
露出補正 0
測光モード マルチパターン測光
焦点距離 35mm
AFモード LVモード 拡大鏡マニュアルフォーカス
ピクチャーコントロール 風景
三脚 三脚・レリーズケーブル・ミラーアップ

機種 D4 「AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED」

絞り F5.6

F5.6ではF4よりも解像感があがった。LVモードの拡大鏡を用いて、完全フルマニュアルで「THE FULLERTON HOTEL」にピントを合わせているが、ホテルの看板をしっかり写し込む解像力は流石。マーライオン周辺に集まっている観光客もしっかり写っている。

この条件ではF5.6で光芒が育ち始めた。
レンズ AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED
露出モード 絞り優先オート
絞り F5.6
露光時間 1/5s
ISO感度 ISO200
露出補正 0
測光モード マルチパターン測光
焦点距離 35mm
AFモード LVモード 拡大鏡マニュアルフォーカス
ピクチャーコントロール 風景
三脚 三脚・レリーズケーブル・ミラーアップ

機種 D4 「AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED」

絞り F8

F8まで絞れば十分であり、それ以上絞ると長秒シャッターになりすぎて別の問題が発生してくるだろう。これ以上絞っても描写に劇的な変化が出てくるわけではないので、F11とF16の作例は割愛する。

お次は完全同一構図、同じタイミングで撮影したナノクリF1.4Gシリーズの一角を担う「3514G」にご登場いただく。全部載せたいのは山々だが、HPサーバーの容量を食うので最も差のあるF1.4, F2, F2.8の作例のみを掲載させて頂きたい。
レンズ AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED
露出モード 絞り優先オート
絞り F8
露光時間 1/2s
ISO感度 ISO200
露出補正 0
測光モード マルチパターン測光
焦点距離 35mm
AFモード LVモード 拡大鏡マニュアルフォーカス
ピクチャーコントロール 風景
三脚 三脚・レリーズケーブル・ミラーアップ


AF-S NIKKOR 35mm f/1.4G

機種 D4 「AF-S NIKKOR 35mm f/1.4G」

絞り F1.4

前置きとして、この「3514G」はニコンの公式ページに「ノクトニッコールの思想を受け継いだ・・・。」の一文が載っている通り、5814Gと並び夜景スペシャルレンズであり、ボクの評価が高いレンズだ。

「3514G」の絞り開放F1.4

大口径の絞り開放だけあって周辺減光があるのはF1.8と同じだが、そのレベルは小さい。そして、F1.8より明るいF1.4で撮影しているのにもかかわらず、サジタルコマフレアのサイズが「3518G」より小さいのは流石。しかし、価格差が約4倍弱という事を考えれば、「3518G」が大健闘していると言って間違いないだろう。
レンズ AF-S NIKKOR 35mm f/1.4G
露出モード 絞り優先オート
絞り F1.4
露光時間 1/40s
ISO感度 ISO200
露出補正 0
測光モード マルチパターン測光
焦点距離 35mm
AFモード LVモード 拡大鏡マニュアルフォーカス
ピクチャーコントロール 風景
三脚 三脚・レリーズケーブル・ミラーアップ

機種 D4 「AF-S NIKKOR 35mm f/1.4G」

絞り F2

F2ではサジタルコマフレアは残っているものの、「3518G」と比してそのサイズはグッと小さくなる。しかし、そもそもこの差にウン十万も払っているわけであり、それくらいの実力は持っていなければ困る
レンズ AF-S NIKKOR 35mm f/1.4G
露出モード 絞り優先オート
絞り F2
露光時間 1/20s
ISO感度 ISO200
露出補正 0
測光モード マルチパターン測光
焦点距離 35mm
AFモード LVモード 拡大鏡マニュアルフォーカス
ピクチャーコントロール 風景
三脚 三脚・レリーズケーブル・ミラーアップ

機種 D4 「AF-S NIKKOR 35mm f/1.4G」

絞り F2.8

F2.8にするとサジタルコマフレアは完全に消失し、画面全域にわたって極めて高い描写をし始める。F4とかF5.6になるとマジ鬼だが、ここでは割愛し、3514Gの真の描写に興味のある方はこちらを参照いただければと思う。

ところで先にあげた「3518G」のF2.8と、「3514G」のF2.8の両者を比べてみて頂き、この違いが分かるだろうか?ビルの線の細さ、解像感、サジタルコマフレア、画面周辺の描写、周辺減光など、同じと見るのであれば「3518G」がよいし、その差が分かり、しかもその差に希望小売価格ベースで18万円の追い金を払う価値を見出せる方は「3514G」となるだろう。見る人によって意見が分かれる、写真の面白いところであり、自己満足の世界である。
レンズ AF-S NIKKOR 35mm f/1.4G
露出モード 絞り優先オート
絞り F2.8
露光時間 1/10s
ISO感度 ISO200
露出補正 0
測光モード マルチパターン測光
焦点距離 35mm
AFモード LVモード 拡大鏡マニュアルフォーカス
ピクチャーコントロール 風景
三脚 三脚・レリーズケーブル・ミラーアップ


「3514G」と比して実売1/3以下の価格で手に入れられる「3518G」を初めて試写させて頂いたが、流石は最新型のNikkorF1.8Gシリーズの一角を占めるレンズだと思った。値段もそうだが、サイズも小さく、重量も軽いので、カメラバックの中に忍ばせておいても邪魔にならない撮り回しの良さは、F1.8Gシリーズに共通する優位点だ。

ボクが写真を始めた時はDタイプ単焦点しかなかったが、今では20mm, 28mm, 35mm, 50mm, 85mmのF1.8が手に入る素晴らしい時代なんだなぁ・・・と、本当に思った。ニコン様がこんなに素晴らしいF1.8Gシリーズを用意してくれているというのに、それを「24-70mmF2.8G」一本のみで済ませてそれで満足してしまうというのは、ちょっと勿体ないんじゃないかなって、個人的には思う。

趣味だからこそ、単焦点を選びたい。

ボクは、そんなに間違ったことを言っていないと思うんだけど、どうなんだろうか。

Nikkor Gタイプ単焦点5本で一気撮り

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