Masjid Putra
ピンク・モスク

その場所が気に入ったら同じ場所に何度も通って納得行くまで撮りまくるという性質がボクにはあるのだが、長期間に渡って発生したヘイズ(煙害)と、その後の長雨の曇り空という、写真好きにとっては手痛いコンボがやっと終わり、ヘイズがなく、晴れ間が広がる確率が高い時期になった。
しかし一旦ヘイズが始まると長期に渡って大気汚染が続いてしまうため、美しい風景を撮れる確率が高い時期は思いのほか短い。特に、ボクは日の出前の数分、および日の入り後の数分を勝負どころとみており、さらに撮影を実行できるのは土日のみと言う事を考えれば、その撮影機会は激減する。

なので、ここのところ毎週末のように朝5時起きして日の出前の風景を狙っているのだが、今回は何回アタックしても条件に恵まれない「ピンクモスク」を再度狙う事にした。

朝5時半に起床すると、遠景の灯りが見えるのでヘイズの発生はない事がすぐに分かった。しかし外はまだ真っ暗で、曇っているのか晴れているのかよく見えない。しかし、星が出ていない事から生憎の曇り空と考えられ、この曇り空には当然のごとくガッカリしてしまった。「曇り空だし、眠いから今日はやめ。」という選択肢は当然ボクには無い。行くと決めているからには、とにかく行ってみるのはとても大事な事だろう。

今回狙っている構図は、撮影ポイント、使用するレンズ・焦点距離・絞り・撮影時間等々全て頭の中に出来上がっているので「70-200mmF2.8G VRII」一本あれば事足りるのだが、この被写体は気候条件に恵まれない事がほとんどという事を経験的に知っているので、第二案を想定して「14-24mmF2.8G」をお供させている。

「D4」
「AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED」
「AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II」
「三脚・レリーズケーブル」

いつものように画像をクリックすると大画面が見れるようにしてあるので、興味のある方は大画像も参照頂ければ幸いである。


機種 D4 「AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II」

絞り F8

クルマを目的地に向かって走らせていると、やはり曇り空だという事が分かる。この時点で、狙っている構図・絵・色彩は得られないという事が想像できる。

6時半に撮影ポイントに到着してみると案の定、台紙となるバック(空)は厚い雲に覆われており、求めた絵は撮影できない。もっと悪いのは右側の首相官邸のライトアップが何故か消灯されており、曇り空と消灯のダブルパンチで、「ダメだこりゃ」状態。

先週の「マスジッド・ジャメ」の改修工事に引き続き、ツキがない

(※この画像は大画像なし)
レンズ AF-S NIKKOR
70-200mm f/2.8G ED VR II
露出モード 絞り優先オート
絞り F8
露光時間 8s
ISO感度 ISO200
露出補正 0
測光モード マルチパターン測光
焦点距離 135mm
AFモード LVモード 拡大鏡マニュアルフォーカス
VR OFF
ピクチャーコントロール 風景
三脚 三脚・レリーズケーブル・ミラーアップ

機種 D4 「AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II」

絞り F2.8

第二案の撮影ポイント(初ポイント)を狙おうとしたが、その場所では撮影した事がなく、行き方も分からない。「ここかなぁ?」と思った階段を下りて行くとジャングルと水たまりに阻まれ行けない・・・てか、暗闇の中あんな所を一人で歩くのはマジで危険すぎる。普通に殺される。

これを以って日の出まで15分程度となっているのにもかかわらず、撮影ポイントが決まらないという状態に陥ってしまった。

ピンクモスク付近をうろついてみるが、ポイントが決まらんので、とにかく何でもいいから撮ってみる・・・(苦笑)。

それにしても絞り開放にしてこの解像度を誇る「70-200mmF2.8G VRII」のトンデモ描写は凄まじいものがある。これがズームってのが信じられん。
レンズ AF-S NIKKOR
70-200mm f/2.8G ED VR II
露出モード 絞り優先オート
絞り F2.8
露光時間 0.6s
ISO感度 ISO200
露出補正 0
測光モード マルチパターン測光
焦点距離 70mm
AFモード LVモード 拡大鏡マニュアルフォーカス
VR OFF
ピクチャーコントロール 風景
三脚 三脚・レリーズケーブル・ミラーアップ

機種 D4 「AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II」

絞り F8

ピンクモスク正面に立ち、朝の神聖なお祈りを覗かせて頂く。非・ムスリムである(イスラム教徒ではない)ボクは、この時間帯は立ち入り禁止だ。

F8まで絞って奥までキッチリ写し込む。ちなみに中心出し水平出しは現地で決めており、パソコンの現像処理による水平出しには頼っていない。ポイントが決まっていなくて焦っていても、出来る事はキッチリやっておきたいものだ。
レンズ AF-S NIKKOR
70-200mm f/2.8G ED VR II
露出モード 絞り優先オート
絞り F8
露光時間 3s
ISO感度 ISO200
露出補正 0
測光モード マルチパターン測光
焦点距離 70mm
AFモード LVモード 拡大鏡マニュアルフォーカス
VR OFF
ピクチャーコントロール 風景
三脚 三脚・レリーズケーブル・ミラーアップ

機種 D4 「AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II」

絞り F5

悩みながら空を見上げると、曇り空が「うろこ雲」に形を変えており、その瞬間ボクのイメージは固まった。予備で持ってきた「AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED」がボクの手元にあるじゃないか!


今すぐ「14-24mmF2.8G」に変えたい衝動をグッと抑え、「70-200mmF2.8G VRII」を用いて、遠くの空で局所的に発生している雷雲を特徴的な建物と合わせて切り撮った。

長秒露光をしている間の稲光を利用して明るく雲を写している。
レンズ AF-S NIKKOR
70-200mm f/2.8G ED VR II
露出モード 絞り優先オート
絞り F5
露光時間 13s
ISO感度 ISO200
露出補正 0
測光モード マルチパターン測光
焦点距離 105mm
AFモード LVモード 拡大鏡マニュアルフォーカス
VR OFF
ピクチャーコントロール 風景
三脚 三脚・レリーズケーブル・ミラーアップ

機種 D4 「AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED」

焦点距離 20mm

そうこうしているうちに、本格的にブルーモーメントに突入した。この空の色は一瞬で消えてなくなる。

三脚にガッチリ固定された「70-200mmF2.8G VRII」を切り離し、「D4」に「14-24mmF2.8G」を装着、それを三脚に固定する。刻々と変化する情景を前に「まごつく」なんて事は許されない。

発生した「うろこ雲」と合わせて「Masjid Putra」を切り撮った。D4のモニターからこの絵が出てきた瞬間、「うわ〜・・・。これ(14-24mmF2.8G)を持ってきてて、マジ良かった・・・・。」と本心の独り言をつぶやいてしまった。これがなければ、マジで撮れずに終わるところだった。
レンズ AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED
露出モード 絞り優先オート
絞り F5.6
露光時間 10s
ISO感度 ISO200
露出補正 +0.7
測光モード マルチパターン測光
焦点距離 20mm
AFモード LVモード 拡大鏡マニュアルフォーカス
ピクチャーコントロール 風景
三脚 三脚・レリーズケーブル・ミラーアップ

機種 D4 「AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED」

焦点距離 14mm

殆ど同一構図を、「14mmの超広角」で切り撮った。超広角の扱いは難しいが、「うろこ雲」と超広角の相性は良い

自宅を出た時はただの曇り空が、到着してみる頃にはうろこ雲に変化していた。「曇りだからやめ」という判断を下していたら撮れなかった風景がここにある。

「ダメかもしれないけど、何はともあれ行ってみる。」

これは、写真を撮る上で忘れてはならない心構えだと思った。
レンズ AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED
露出モード 絞り優先オート
絞り F8
露光時間 13s
ISO感度 ISO200
露出補正 0
測光モード マルチパターン測光
焦点距離 14mm
AFモード LVモード 拡大鏡マニュアルフォーカス
ピクチャーコントロール 風景
三脚 三脚・レリーズケーブル・ミラーアップ

機種 D4 「AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED」

絞り F5.6

ポールの隙間をぬうようにして首相官邸を切り撮った。

ブルーモーメントの終わりを告げる東の空と、この地区独特のピンク色の雲。この地区で見る雲が何故ピンク色に染まるかは、ボクには分からない。今日はダメだと思った程、撮影ポイントが決まらなかったが、終わってみると成果があった

ところで、この作品は超広角で撮っているように見せかけて、実は24mmだ。つまり、14mmって広角すぎるほどの超広角レンズなのだ。実用上は20mmまであれば十分で、FXボディを用い、2018G、2818G、3518G、5018G、8518Gをコンプリートすればほぼ全てのシチュエーションに高画質で対応できるだろう。
レンズ AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED
露出モード 絞り優先オート
絞り F5.6
露光時間 1.3s
ISO感度 ISO200
露出補正 -0.3
測光モード マルチパターン測光
焦点距離 24mm
AFモード LVモード 拡大鏡マニュアルフォーカス
ピクチャーコントロール 風景
三脚 三脚・レリーズケーブル・ミラーアップ

機種 D4 「AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II」

絞り F5.6

あっと言う間にブルーモーメントが終わり、朝日が昇る。朝日に照らされる「Masjid Putra」を「70-200mmF2.8G VRII」で。70mmでは近すぎるが足で稼いで構図を作る。

先ほど紹介した4枚目の雷雲が、朝日に照らされて金色に輝いている。持ち帰ってモニターで確認してみるとポテンシャルの高い一枚だった。レタッチ耐性に優れたD4のRAW原版は、いじくっても破綻知らず。


撮影に行き渋っていては何も得られない。それとは逆に、そこに行きさえすれば何かを得て帰れるものなんだ。
レンズ AF-S NIKKOR
70-200mm f/2.8G ED VR II
露出モード 絞り優先オート
絞り F5.6
露光時間 1/10s
ISO感度 ISO200
露出補正 -0.3
測光モード マルチパターン測光
焦点距離 70mm
AFモード LVモード 拡大鏡マニュアルフォーカス
VR OFF
ピクチャーコントロール 風景
三脚 三脚・レリーズケーブル・ミラーアップ


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