shinzou's Malaysia Life

マレーシアのトイレ
マレーシアとシンガポールは隣り合っており、年に数回はシンガポール出張に行く機会がある。

シンガポールはゴミがほとんど落ちていない非常にクリーンな国として有名だが、実際にシンガポールを訪れてみるとそれは本当だということが分かる。それもそのはず、シンガポールは「Fine city」とも言われているが、Fineとは「 素晴らしい」という意味合いの他に「罰金・罰則」という意味合いも含まれている。

シンガポールのポイ捨て禁止は有名な話だが、横断歩道以外での横断、僅かなスピード違反、駐停車禁止区域での停車(信号待ちでも)、公共機関での飲食、泥酔、その他もろもろの迷惑行為が全て罰金・罰則対象となっている。例えば若気の至りでハメを外して下手なことをして捕まればムチ打ち刑まで課せられる事もあり、シンガポールでは外国人とて知らなかったでは済まされない。そこに恩赦・容赦は無いのだ。このように厳しい国なのでトイレを汚す事も罰金対象となっており、トイレが非常にキレイなのだ。空港や公共では専属でそのトイレを掃除する方が常駐しており、トイレの出入り口にはそのトイレを評価するボタンまである徹底ぶりだ。

このシンガポールとタメを張れるトイレがあるのは、世界中どこを見回しても日本くらいしかないだろう。つまり、日本のトイレはシンガポールと世界一位二位を争う程清潔なトイレであるからして、否・・・便座を立つと勝手に水が流れたり、暗闇で水面がったり、音楽が流れたり、温水が出たり等々を加点すれば、日本のトイレは世界的に見てかなりクレイジーでぶっ飛んでいる。そんなトイレに慣れきってしまって、それが普通のトイレだと思っている日本人は、汚いトイレに対する抵抗力が世界一低い民族なのかもしれない。

そんな日本人の視点から見ると、マレーシア・インドネシアを始めとする東南アジア諸国のトイレはキレイとは言い難い。てか汚い。初めて日本から来た方は間違いなく「何でこんな汚い所で・・・」と思うだろう。大型のショッピングモールではキレイと思えるような所はあるが、それとてボクの感覚がマヒしているからキレイと思うだけであって、短期旅行に来た普通の日本人であればマレーシアの比較的キレイなトイレに入ったとしても汚いと思うはずだ。
よってマレーシアの一般的なトイレ・・・、例えばガソリンスタンドや高速道路のパーキングエリアなどはそんなもんじゃなく、多くの日本人はトイレに入る事すらままならないと思う。「ここでするくらいなら我慢する」と。ここで、キレイなトイレがある所まで我慢出来ればそれに越した事は無いが、長くマレーシアに住んでいれば、そうでない事もあるのも事実。その時に選択肢なんて無く「ここでするしかない時」は必ずやって来る。

そんな訳でマレーシアのトイレをご紹介したい。マレーシアで一般的な状態のものをここに載せるとかなりアレなので、比較的きれいなものを掲載した。さらに遠慮して画像は洋式だが本当は和式が一般的。
和式でも違いはあって、日本の和式はスリッパみたいな形をしているが、マレーシアではスリッパの凸の部分が無く平坦。日本は扉を背にしてしゃがむが、マレーシアでは扉を目の前にしてしゃがむ。間違えて逆にしゃがまないように気をつけよう。水圧が低くて流せない事がひょっとしてあるかもしれない。

その他の細かい仕様の違いは良いとして、この画像を見て頂くと超・重要アイテムである「紙」が無い事が分かる。その替わり壁から一本のホースが・・・。何も知らない日本人が初めてこれを目の前にしたら99.9%の確率で「え?ちょっ!何これ?ど、どういうこと?」とうろたえるだろう。そう、マレーシアでは紙は一般的では無く、「ホース」と「指」が「普通」なのだ。ここで大切なのは、ボク達日本人の「普通」を他国に持ち込んでそれを批判してはならない事と、その文化を尊重する事である。

ちなみにボクには「ちり紙」や「ハンカチ」などと言った上品なものを持ち歩く習慣は無い。一年間365日のうち360日はそんなものは持ち歩かない。邪魔なので。2KGのカメラ・レンズは邪魔じゃなくても、たかが数グラムのちり紙はボクにとって邪魔な存在なのだ。

よって3年半もマレーシアに住んでいると「紙が絶対に手に入らないシチュエーション」に遭遇することがある。でも大丈夫。ドリアンは3回食べれば慣れると言うが、「ホース」と「指」だって3回やれば慣れる。というか「ホース」と「指」の方が、紙なんかよりもよほど綺麗で清潔だという事が分かるだろう。かつ、最初から最後まで完全にペーパーフリー(紙無し)だから「地球にもやさしい」というおまけ付き。

もう少し具体的に書くと、洋式の場合は先ず汚れた便座をホースの水でざっと流す。紙とか持ってないので便座が濡れていてもそのまま座る。用事を済ませる。「ホース」「指」で洗う。そのままズボンを履く。手を洗う。手をパッパとやって終了だ。「でもそれってズボンとか濡れるんじゃ・・・!?」とか思われるかもしれないが、ここは常夏のマレーシアということを忘れてはならない。事務所に戻って席に座る頃には「既に乾いている」のだ。

紙が無い事を恐れる必要なんてない。紙は、要らない。ましてや暗闇に光る水面も、音楽なんて必要ない。ボクが望むのは、水が出るホース一本だけ。「えー?」と思われる方も3回やれば、きっと慣れる。折角マレーシアに住んでいるのだから、「むしろ紙があっても使わない道を選ぶ」位に成長したいものだ。

ちなみにこれはトイレでよく見る注意書き。コラ画像じゃなくて本当に張ってある。

先にマレーシアでは和式が一般的と述べたが、洋式でも頑(かたく)なにこのスタイルを取るらしく、便座には靴の足跡がたくさんついている。

流石のボクも、この域には到達できていない。

マレーシア短期観光者へのお勧め度
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※お勧めも何も、場合によってはノーチョイス。勇気がある方は紙なしマレースタイルに挑戦してみよう。

マレーシア駐在員・長期滞在者へのお勧め度
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※長期に渡ってマレーシアに滞在していれば「その時」は必ず来る。余裕のあるうちに慣れておこう。
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