shinzou's Malaysia Life

Haze(煙害)と水不足
マレーシアでは厳しい冬の寒さが無く一年中温暖な気候で、花粉に悩まされる事が全くないので、ボクにとっては非常に過ごしやすい国である。なにしろ、寒さに身をこわばらせる事も無ければ、灯油の値段を気にする必要も、衣替えをする必要も、シーズン毎にわざわざタイヤを履き換える必要もない。マレーシアに来てから3年間、布団や毛布を肩にかけて寝た記憶すら無い。まして、花粉症で鼻水1リットルもないし、くしゃみ100連発もないし、薬の眠気と戦う事もないし、頭が回らない日々を過ごす事もないのだ。

ボクにとって過ごしやすいマレーシアに来てから既に3年も経ってしまったが、この3年と言う短い期間でも、肌で感じている環境の変化を以下にご紹介したい。それは大気汚染である。大気汚染と言えば中国ではPM2.5が問題視されているが、ここマレーシアでもヘイズ(Haze/煙害)と呼ばれている深刻な問題があるのだ。
これらは適当にGoogleから拾ってきた画像であるが、まさにこんな感じになっている。観光にマレーシアに来てこの状態だったら、台無しだろう。

ヘイズの主な原因は、マレーシア国内や隣国インドネシアでの野焼き・焼き畑・自然発火などなどである。ボクの中で、一昨年は「ヘイズって何のこと?」と疑問に思うほどの大気の状態であったが、去年の6月には学校が休校になるほど悪くなり、今年は発生時期が早く、かつもっと悪化したので、年々酷くなっている印象だ。

ヘイズは降水量が少なくなる乾季に発生するが、2014年の旧正月(2月)から現在に至るまで記録的な少雨に見舞われている事が問題を大きくしている。

この雨の少なさは特筆すべきものが有り、水資源が豊富とされるマレーシアにおいてダムの貯水量が激減した結果、3月に入ってからはKL全域にわたって2日半断水・1日半通水を繰り返している状態だ。ボクが住むコンドミニアムでは住人の水の使用量をバッファストックが上回っているようで、今のところ水圧は正常で断水は免れているが、とあるコンドミニアムや一般的な家庭では完全に断水してしまい、シャワーはおろかトイレも流せない状態に陥ってしまっている。これは大問題である。

話をヘイズに戻すと、ヘイズにはAPI(Air Pollutant Index)という指数があって、下記URLを参照する事によって、エリアごとに現在の大気の状態を知る事が出来る。
http://apims.doe.gov.my/apims/hourly3.php

API 危険度
0-50 Good (良い)
51-100 Moderate (普通)
100-200 Unhealthy (不健康)
200-300 Very Unhealthy (とっても不健康)
>300 Hazardous (危険)

ボクの住むエリアではAPI170という数値になったが、道向かいのコンドミニアムすらかすんで見え、何かが焦げたような刺激臭が鼻をつく。外に出ると咳も出るし、人によっては目が痛くなる。これは明らかに不健康である。外にも出れないし、大なり小なりこのような状態が2週間も続くと鬱になる。

KlangやBanting地区はさらに倍のAPI350を記録し、実際にKlangやBantingに行った方の話では「クルマを運転していて、もはや前が見えない状態。」だったそうだ。

マレーシアの孤島に行くと、エメラルドグリーンに透き通った海があり、それはかけがえのない財産だと思った。それと同じで去年ボクが長野に帰った時、冗談抜きであまりに透明な空気に心底驚かされた。「えーー?こんなにきれいな空気は久しぶり!」と感動してしまった。はるか遠くまで見渡せる透明度。昔っから住んでいたはずなのに、その凄さに気が付く事が出来なかったが、マレーシアに住むようになって初めて、自分の故郷である長野県の透明な空気は「財産」ということに気付かされたのだ。

現在のヘイズの状態だが、3月の後半からは雨が降るようになるとのことで、今より最い事態にはならないだろうと期待はしている。しかしもし、雨が降ってくれなかったらヘイズと断水が一層深刻になる。住みやすいと思っていたマレーシアだが、2014年3月はマレーシアに来てから最も住みにくい環境になってしまっているんだ。


マレーシアには雨季と乾季があるが、海のリゾート地に行くならば乾期をお勧めするが、通常のマレーシア市街地に観光にお越しの際はヘイズのリスクが少ない雨季(10〜2月頃)がお勧めかもしれない。ちなみに、雨季のマレーシアと言っても一日中降り続けるような事は無くて夕方にザバッと降るだけなので、日本の梅雨のように傘を持ち歩く必要はないだろう。とにかく、雨が降ってほしい。それがこのヘイズと水不足を解決してくれる唯一の糸口なんだ。
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