shinzou's Malaysia Life

Durian - ドリアン -
マレーシアに来て気がついたのだが、気候がその国の国民性に少なからず影響を与えるんじゃないかって思う。日本には四季があるため古来より季節ごとの準備をしたり、寒い冬を耐えしのぶための工夫を連綿と続けてきたハズだ。その結果、日本人独特の繊細さや、わびさびといったものを身につけてきたんだと思う。

それに対してマレーシアって一年中暖かいし、手を伸ばせばそこに食べられるものがあるわけだから、マレー人は全体的に穏やかな人が多く、(いい意味で)緊張感がないような気がする。
そこがボクにとってマレーシアが住みやすい理由だったりする訳だ。

先に、手を伸ばせばそこに食べられるものがあると書いたが、それはそこら中に生っている各種フルーツのことを指している。
バナナ・マンゴー・ココナッツ・ランブータン・ジャックフルーツにマンゴスチン・・・挙げ始めるとキリがない。

ボクは一般的なお宅にバナナやランブータンが生っている姿なんて、想像だにしていなかった。

前書きが少々長くなってしまったが、マレーシアは豊富な種類のフルーツを一年中楽しめる、フルーツ天国である。そんな数あるフルーツの中で、別格の存在感を放つのはやはり「ドリアン」であろう。


ドリアン・・・。

ドリアンの名前を知らない人はいないと思うが、実際にその目で実物を見たことがある人は意外に少ない。ボクもそのうちの一人で、マレーシアに来るまでは実物を見たことがなかった。まして、その臭いなんて嗅いだこともなかった。

バラ栽培を趣味とし、バラの馥郁たる香りを愉しんでいたボクが、ドリアンの香りを第一印象で表現するとすれば、「腐ったタマネギの臭いそのもの」であった。とにかく臭い。何も知らなかったときは、「マレーシアは何と臭い国なんだ。」と思ったものだが、それはドリアンがまき散らす臭いだったのだ。

さて、観光目的でマレーシアに訪れた方でドリアンに挑戦した方は多いと思うが、その動機は怖いもの見たさや、仲間内での罰ゲームだったりする。周囲にまき散らす腐臭に圧倒されつつも、ドリアンを注文すると、店員が手慣れた手つきでドリアンをさばいてくれる。恐る恐るのぞき込んでみると・・・内臓のような果肉が顔を出しているではないか!




こ、これを食べるのか?と躊躇しながら、少しだけちぎって口の中に入れてみる。強烈な腐臭が口の中を通して鼻をつき、「無理!絶対無理!」と逃げ出す方が約半分だ。
その結果、「ドリアンに挑戦したが、あれはマジ無理だった。」と、格好のネタにされてしまうのが悲しいところだ。しかし、1回味わった位ではドリアンは食べたことにならないのだ。

ドリアンは3回食べると旨くなる。

これは、来馬した際に散々言われたことだが、ドリアンは3回目に初めて旨いと感じる果物である。
なので、ドリアンを初めて味わう場合、ちぎって食べるようなマネをしてはならない。
「鼻をつまんで、丸ごと口の中に放り込む」のが正しい食べ方だ。ねっとりした食感と、強烈な腐臭に戻しそうになるが、そこはひたすら我慢する。
そしてその後数時間にわたり、胃の中から上がってくる腐臭に悩まされることになるのだ。
そう、はじめてのドリアンはひたすら耐えるしかないのだ。


二度と食べるまいと思ったドリアンも、マレーシアに住んでいれば2度目を食べる機会がやってきてしまう。
2度目のドリアンは、一度目のドリアンほどの強烈なインパクトは無いが、相変わらず苦手なままで終わる場合が多い。


3度目のドリアン。

上記のことわざにならえば、3度目のドリアンは旨いはずなのだが、ボクの場合は残念ながら3度目も苦手なままであった。
初回、2度目よりはだいぶ食べれるようになっているが、相変わらず気持ち悪いままだった。

しかし、である。
何故か、心の奥底でもう一回食べてみたい。という欲求が確実に芽生えていたのである。


そして、4度目に挑戦したドリアンは・・・。

激ウマ!!

ことわざは本当だったのだ。また食べたい!マジでクセになる。これは、ドリアンの魅力に開眼した方にしか分からない。
マレーシアに住んでいながら、この魅力を知らないままでいるのはあまりにもったいないと本気で思ってしまった。


ドリアンは本当に不思議なフルーツだ。先にボクはドリアンの香りは「腐ったタマネギの臭いそのもの」と表現したが、実はドリアンの香りはそんな単純なものではなかったのだ。ドリアンの香りとは即ち、「腐ったタマネギに、フルーツ系バラの香水をふりかけた臭い」である。強烈な腐臭に混じって漂ってくるのは、そう・・・、究極の芳香をもつバラ・エブリンの香りそのものなのである。否、単純に芳香だけを抽出すれば、エブリンを圧倒的に上回る超高密度のフルーツ香を持っている。
これはウソのようでいて、本当の話である。腐臭の中に究極的に素晴らしいフルーツ香を併せ持っているドリアン。ドリアンは果物の王様などと表現されているが、悪魔的な魅力を持つドリアンをボクは悪魔の果実と表現したい。

ちなみに、ドリアンは品種改良が盛んで、安物ドリアンから高級品種まで多種多様なドリアンが存在している。
日本人であれば、高級とされる品種でも十分に手が届く価格なので、折角食べるのであれば、高級品種とされるD-24Munsang King(猫山王)がお勧めだ。
(※左の猫は猫山王とは無関係です)

ちなみに上記写真はD-24。
ドリアンの魅力をボクに教えてくれた記念碑的な品種である。

こんな事を書いていたら、またドリアンを食べたくなってきてしまった。今週末はドリアン巡りになりそうだ。次なる目標は、妻を無理矢理ドリアンの魅力に開眼させることである。


マレーシア短期観光者へのお勧め度
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
※見かけたら絶対に挑戦すべき。

マレーシア駐在員・長期滞在者へのお勧め度
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
※長期滞在者でドリアンを食べたことが無いというのは論外

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