最後の脱出方法

話の続きです。
エンジンが突然かからなくなったのです。

さて、問題を整理してみましょう。

原因不明のバッテリー突然死。
当然、エンジンはかかりません。
頼れる仲間も居ません。
ケータイもありません。即ち連絡不能。
下地が砂利で身動き取れません。
日が傾き始め、暗くなったらアウト

・・・・原因は?・・・・
突然のバッテリー上がりに、かつてないほど焦った進ゾウ。
最初に思ったのは「タカコ。ゴメンナサイ!」です・・・・(←マジ)。
嫁をアパートに一人残してホイホイ出かけた罰が下ったのです・・・・・。

話を元に戻して、進ゾウにとって、
交通安全の御守りが「善光寺の交通安全御守り」ならば、
機械的な御守りは「新品のプラグ」です。
プラグを持たずに出かける事はありえない。

すぐに、プラグのチェックおよび交換に取りかかりました。
その時です。

「な、なにぃぃ・・・!?」


なんと!
レギュレーターのコードが抜けていたのです・・・。
即ち、充電できない状態となっており、
あっという間にバッテリーが放電しきってしまったのです。

「・・・・再び思考停止・・・・」
「マジデスカ?」

・・・・OSI-GAKE・・・・
すぐにコードを繋いだ進ゾウ。
この時点で、いや、最初から選択肢は1つしかなかった。
そう、「押し掛け」しかないのです。

しかし、ハーレーの押し掛けは過去に失敗した経験がある。
ガソリンスタンドのあんちゃんと3人がかりで挑戦し、「ぼすっ!」って一回鳴らすのが精一杯。
あのヘボい音は忘れられない・・・。
なにせ、ハーレーの車重は300kg。
超ロングストローク1340ccV型二気筒エンジンです。
簡単にかかる訳が無い!
250ccのバイクの押しがけと全然違う。

しかし、そんな事を言っている場合じゃない。
かかんなきゃ、帰れないのだ。
ここにバイクを捨てて、通りがかりの車で帰るなどという屈辱は絶対にご免だ!

・・・・状況の把握・・・・
ここは1つ冷静になって、状況を把握しよう。

原因は分かった。
押し掛けしか方法が無い。
砂利からの脱出が不可欠。
観光スポットだから、待てば誰かが来るハズ!
幸いな事に、道路は緩い下り坂。
エンジンは温まっている。
始動性に優れたSUキャブレター。
成功率を少しでも上げる為に、プラグを新品に。

何とかなりそうではないか。

・・・・砂利からの脱出・・・・
さて、砂利にハーレーを止めてしまった事がある方ならお分かりかと思いますが、
ハーレーに砂利は天敵です。
足元が滑って取り回しがきかなくなる。
更に悪い事には、道路に出る為には、結構な上りが5mもある。
しかし、何とか道路まで押していかなくては。

何とかUターン終了。

次は上り坂!
「ぐおーーーー!」
「ビクともしねぇ!」
その瞬間!
「ゴロリーーーーン!」
愛しのファットボーイちゃんは、その名前の通り、見事にゴロンと転がったのです。
ええ!目の前に横たわる愛車を蹴っ飛ばしてやろうかと思いましたよ。マジで!!
蹴っ飛ばしてもしょうがないので、起こし上げる。

結論!
一人じゃ絶対無理!

と、言う訳で、人が来るのを待つ事にしました。
1台目の車は、おじいさんや女子供。
ダメだ。とてもじゃないけど頼めない。
そして2台目。
次は5歳くらいの子供を連れたお父さん(←お母さんも美人でした)。
この人しかいない!
と、言うわけで、砂利からの脱出を手伝ってもらいました。
後ろに、子供の「フレーフレー!」の掛け声を聞きながら(^^;
そして無事脱出!!

お父さんのさわやかな笑顔が忘れられません(笑)。
お母さんもやたらかわい美人(可愛いんだけど美人)だったし・・・・。
マジで有難うございました(^^;

・・・・押し掛け・・・・
道路に出たら、次は押しがけじゃーーー!!
ジャケットを脱ぎ捨て、押しがけに挑戦!
目の前の道は緩やかな下り直線が暫く続く。
下りが終わってしまう前に掛からなければ絶望的。

・アイドリングを高めに設定
・ギアを2速に
・メインスイッチをONに
・クラッチを握り締め

ダッシュ!
と・・・、言いたいところだが、重て-ーーーー!

クラッチを離す!
「ボシュ!ドシュンドシュンドシュンシュンシュンシュン・・・・・」
失敗!

再度挑戦!
クラッチを離す!
「ボシュ!ドシュンドシュンドシュンシュンシュンシュン・・・・・」
失敗!

「ヌオー!」
下り坂の2/3は使ってしまった!
「ヤバイヤバイ!」
その瞬間!
「ブラ〜〜〜〜〜ン。」とだらしなく下がる黄色いコードが視界に入ったのです。

なんと
プラグコードが抜けていた・・・・・・・(アホ)

先ほど、プラグ交換をした時に、プラグコードを差し込み忘れていたのです。
「かかるわけがねぇ!」
しかし、それほど焦っていたのです。

気を取り直して、再度挑戦!
最後の力を振り絞り、

ダッシュ・ダッシュ・ダッシュ!

そしてクラッチを離した瞬間!

「ズッバーーーン!!!」
「ドドドォオオオオオオオドオッドオドドオドオドッドド!」


エンジンがかかり、猛然と前に進もうとするファットボーイ!
クラッチとフロントブレーキを同時に握りコントロールする。

つ、ついに!
ついに掛かった!

よ、よかった〜〜・・・・・。


押し掛けした道路。緩い下り。
煙の上がっている地点から、ココまで押したのです(^^;
今思うと、やはりプラグは御守り。
プラグ交換しようとして、レギュレターのコード抜けを発見できたと言っていい。
撮影:F100・Nikkor/24-120mm/F3.5-5.6/VR/ED/SWM・SUPER100

・・・押し掛けの方法・・・
ハーレー乗り、いや、バイクに乗るならば、押し掛けの方法は覚えておかなければならない。
今回のように、自力で帰る最後の脱出方法となるのだ。

そのやり方を進ゾウなりにまとめてみました。
お役に立てれば幸いです。

押し掛けの方法
ギアを2速に入れる。
確率を上げる為に、チョークを引いてもよいと思う。
確率を上げる為に、アイドリングを高めにしたい気がする。
確率を上げる為に、プラグを新品にしてもよいと思う。
とにかく、成功率が上がると思われる事を全てやる。
メインスイッチをONにする。
クラッチを握り
猛然とダッシュする。仲間が居るなら手伝ってもらいたい。
自分の限界スピードに達した瞬間、クラッチを離す。
10 失敗してもめげない事。
11 エンジンが掛かった瞬間、クラッチとブレーキを握り、コントロールする事を忘れずに。
コントロールできないと悲惨な事(暴走)になると思います。

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